↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2のまとめは、こちら。
ジーナ「お見合いはしても、断るつもりだった」
ジーナ「結婚相手を親に決められるなんて冗談じゃない。モデルとしてもこれからなのに、結婚なんて絶対にしないって決めていたの。でも……」
カイル「実際に会ってみたら、気が変わった?」
ジーナ「……」
ジーナ「彼は、初めから私には愛を期待するなと言っていたけど、その時の私はあまりに子供でその言葉の意味がわからなかった」
ジーナ「私が彼を愛せば、いずれ彼も私を愛してくれると信じて疑わなかったの」
カイル「……」
ジーナ「彼の両親は、気難しい人だった。家事にも育児にも口を出されて、私に対しては文句ばかり……」
ジーナ「それでも、家族として認められようと必死に耐えた」
ジーナ「彼は私を守ってくれなかったし、義両親は亡くなるまで私に辛く当たったけど、全て自分のせいだと思い込んでいた」
ジーナ「彼が私を愛してくれないのは、私の努力が足りないから。義両親が私を認めようとしないのは、私が未熟だから」
ジーナ「馬鹿よね。自分の人生の貴重な時間を無駄にして、もっと早く現実を見るべきだった」
カイル「ジーナさん……」
ジーナ「義両親が亡くなった途端、彼には離婚を言い渡されたわ。もう私は不要だと思ったんでしょうね」
ジーナ「息子には精一杯愛を注いできたつもりだけど、愛のない家庭で育ったせいか、私は息子からも愛してはもらえなかった」
カイル「息子君は、ジーナさんのことを愛してるよ」
ジーナ「全寮制の学校に進学して以来、一度も私に顔を見せに来ないのに?」
カイル「この家に帰って来ないのは、俺に会うのが気まずいからかな」
カイル「顔は見せないけど、時々連絡はしてくれるでしょう?あの年頃の男の子にしてはマメな方だよ」
ジーナ「私は連絡なんかいらないから、もっと会いたい」
カイル「そうだね」
ジーナ「……やっぱり連絡もほしい。毎日ほしい」
カイル「はいはい」
カイル「結婚生活で失ったものもあるけど、得たものもたくさんあるでしょう?」
ジーナ「……得たもの?」
カイル「息子君は?結婚していなければ、息子君には出会えなかったよ」
カイル「それにジーナさんのシェフ並みの料理スキルは、結婚生活で鍛えられたものでしょう?」
ジーナ「料理って……そんなスキルが何の役に立つのよ」
カイル「少なくとも、ブリちゃんを餌付けすることには成功したよ」
ジーナ(餌付け……?)
カイル「できることなら、過去に戻ってジーナさんを救いたい」
カイル「元旦那さんを捕まえて、ふざけんなって張り倒してやりたい」
ジーナ「カイル……」
カイル「でも、そんなこと不可能だよね」
カイル「過去を取り戻すことはできないけど、これからの未来は変えられる」
カイル「ジーナさんが思い描く未来を実現するために、俺はどんな努力も惜しまないつもりだよ」
カイル「モデルを目指すならそれで構わないけど、過去には囚われてほしくない」
カイル「ジーナさんが幸せになれる選択でないと嫌だよ」
ジーナ「……」
ジーナ「どうしてあなたは私の側にいてくれるの?」
ジーナ「愛してないなんて言われて、どうして平気な顔でいられるの?」
カイル「簡単だよ。俺は愛に見返りなんて求めてないから」
ジーナ「……え?」
カイル「ジーナさんの側にいるのは、俺がそうしたいから」
カイル「ジーナさんが俺を愛してくれなくても、俺はジーナさんを愛してる。それだけで十分幸せ」
ジーナ「カイル……」
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m