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カイル「ジーナさん」
カイル「朝から何してるの？」
ジーナ「何って、ブラウニー作ってるのよ」
カイル「あれだけ声高にモデル復帰宣言して、やることがお菓子づくり？？」
カイル「ここ数日見てたけど、料理したり雑誌読んだり……モデルの仕事とは関係ないことばかりしてるよね？」
ジーナ「仕方ないでしょう？仕事がないんだから。マテオが仕事を持って来るまでは、やることがないのよ」
カイル「待っているだけで仕事がもらえるとでも？」
カイル「本気で仕事を取りに行くなら、オーディションを受けるなり事務所に売り込むなり、やることはたくさんあるでしょう？」
カイル「このまま黙って待っているつもり？」
ジーナ「……」
ジーナ「あのね、ちょっと仕事してるからって先輩風吹かせないでくれる？」
ジーナ「あなたが小学生の頃に、私はすでにプロのモデルとして活動していたのよ？ランウェイの歩き方だって心得てる」
カイル「ランウェイまで辿り着ければ良いけどね……」
ジーナ「どういう意味よ？」
カイル「ジーナさんは俺のこと下着モデルだって馬鹿にしてたけど、自分はそれ以下だって気付いてる？」
ジーナ「……」
カイル「俺はどんな仕事にも誇りを持って臨んでる」
カイル「心身のケアはもちろん、雑誌に載るようになった今だってオーディションにも挑戦してる。プロのモデルとして最大限の努力をしているんだ」
カイル「アドバイザーとして、ジーナさんのためにあえて厳しいことを言わせてもらうよ」
カイル「今のままじゃ、ランウェイを歩くどころか拝むことすら難しい」
カイル「マテオさんやブリちゃんも巻き込んだ以上、もっと真剣にモデルという仕事に向き合ってほしい」
ジーナ「……わかってるわよ」
カイル「わかってないから言ってるの！」
ジーナ「……すみません」
カイル「明日から、日課にジム通いと売り込みも追加するよ」
カイル「仕事を取るまでは、俺がしっかり監視するから覚悟して」
ジーナ「……はい」
ジーナ（普段おっとりしてるくせに、仕事に対しては厳しいのね……）
来訪者「こんにちは」
ジーナ「誰かしら？」
ジーナ「ローレンス先生！こんにちは」
カイル「こんにちは」
ローレンス「近くに来たついでに、デイジーちゃんとローラちゃんの様子を見に来ました」
ローレンス「２匹の様子はどうですか？」
ジーナ「先生の病院で定期検診を受けてから、変わりないですよ」
ジーナ「ご飯はしっかり食べてくれるし、元気に走りまわっています」
ローレンス「それは良かった」
ローレンス「問題なさそうですね」
ジーナ「はい。毎日愛情たっぷりで接していますから」
ローレンス「デイジーちゃんもローラちゃんも、ジーナさんが飼い主で幸せですね」
ジーナ「やだ、先生ったら……」
カイル（どこに照れる要素があるの？）
カイル（ジーナさん、本当にモデル復帰目指す気あるのかな……？）
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m
