Sims 7 days

PC版『The Sims4』の創作Blogです。シムたちのオリジナルストーリーを展開中。※一部BL要素を含みます。

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【Sims4】#10 不安定な協力関係【Del Sol Valley】

 

 Season 1のまとめは、こちら。 

 Season 2のまとめは、こちら。 

 

 

エイベル「おかしいな」

 

エイベル「親族との縁を切ってまで結婚を望んだクリスタルは亡くなり、アレクサンダーは別の女と結婚している」

 

エイベル「レイチェル・レッド。見た目も性格も、クリスタルとは真逆のタイプだ」

 

エイベル「レイチェルは結婚後に男の子を産んでいるが、アレクシスに弟がいるという公式記録はない」

 

エイベル「つまりレイチェルが産んだ子は、夫であるアレクサンダーとの子供ではなかったということか」

ジュリアン「……そうだよ」

 

ジュリアン「俺のふしだらな母親は、昔馴染みである教育係との間に子供を作って、アレクサンダーの子供として育てさせた」

 

ジュリアン「そしてゴールド家を陥れようと企む連中と手を組み、俺を反対勢力のトップに祭り上げようとしたんだ」

 

エイベル「……」

ジュリアン「俺のことを挑発しようとしても無駄だよ」

 

ジュリアン「自分の境遇は理解しているし、過去のことはとっくに割り切ってる」

 

エイベル「……俺がおかしいと言ったのは、アレクシスとお前の関係だ」

 

ジュリアン「何?」

エイベル「血の繋がらないお前を実の弟のように可愛がり、権力を握らせるなんて正気じゃない」

 

ジュリアン「そうだね。一番の危険因子を一番近い場所に置くなんて……」

 

ジュリアン「それが兄さんの良いところであり、恐ろしいところ」

 

エイベル「……」

 

ジュリアン「一流の諜報員だという話は本当みたいだね。兄さんに報告してあげるよ」

 

ジュリアン「エイベル・グラナートは、生かしておく価値があると」

 

エイベル「約束は守ってもらうぞ」

 

エイベル「諜報員としてお前たちに協力する代わりに、護衛を頼む」

ジュリアン「わかってるよ。それにしても、よく考えたよね」

 

ジュリアン「諜報員であることを隠すために、オカルト作家を名乗るなんて。胡散臭い人間を装えば、自然と人は目を背ける」

 

エイベル「逆だ」

ジュリアン「え?」

 

エイベル「俺の本業はオカルト作家。諜報員はただの暇潰しだ」

 

ジュリアン「……冗談でしょう?」

エイベル「本気だ。俺はオカルト作家としてベストセラーを出すまで死ねない。だから護衛を頼みたいんだ」

 

ジュリアン「……兄さんの従兄弟だから期待してたんだけど、ただの変人だね」

エイベル「なんとでも言え」

 

ジュリアン「諜報員としてゴールド家に協力してくれるなら、護衛をつけるだけでなく、諜報活動に必要な資金や報酬も用意するよ」

エイベル「報酬だと?……ずいぶん気前の良い話だな」

 

ジュリアン「実は、もう一つ頼みたいことがあるんだ」

エイベル「頼みたいこと?」

 

ジュリアン「子供を作ってほしい」

 

エイベル「……はぁ?」

ジュリアン「兄さんは結婚しているけど、今のところ子供を持つつもりはないらしい」

 

ジュリアン「このままだとゴールド家の血筋が途絶えてしまう。だから、同じゴールド家の血を引くあんたに子供を残してほしいんだ」

 

エイベル「子供って、そんなこと急に言われても……」

ジュリアン「急ぐ必要はないよ。でも、考えておいて」

 

ジュリアン「ジェームズ、少し話せる?」

セドリック「はい」

 

エイベル「……」

 

 

 

セドリック「ジュリアン様」

 

セドリック「子供を残せというのは、旦那様のご意向ですか?」

 

ジュリアン「いや、俺のご意向」

セドリック「また勝手なことを……」

 

セドリック「遅い時間に護衛を付けずに出歩くのも、禁止されているはずです」

ジュリアン「仕方ないでしょう?日があるうちは出歩けないんだから」

 

ジュリアン「護衛なんて必要ないよ。ヴァンパイアである俺が、力で人間に負けると思う?」

 

セドリック「そういう問題では……」

エイベル「……」

 

エイベル「『ヴァンパイア』……だと?」

 

 

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