Sims 7 days

PC版『The Sims4』の創作Blogです。シムたちのオリジナルストーリーを展開中。※一部BL要素を含みます。

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【Sims4】#13 近隣事情【Del Sol Valley】

 

 Season 1のまとめは、こちら。 

 Season 2のまとめは、こちら。 

 

 

ジュリアン「ねぇ、今話せる?」

 

エイベル「うわっ、びっくりした!ジュリアン、お前かよ……」

 

エイベル「ヴァンパイアであることを隠す必要がなくなったからといって、堂々と力を使うな。誰かに見られたらどうするんだ、このバカ」

 

ジュリアン「……その言い方、兄さんそっくり」

エイベル「そうかよ」

 

エイベル「そもそも飲み屋じゃねぇんだから、フラッと立ち寄るな。事前に連絡してから来い」

 

ジュリアン「何それ、面倒臭い。帰宅途中にフラッと寄れるから、急な呼び出しにも応じてあげられているんだよ」

 

ジュリアン「俺のこと暇人だと思ってるの?事前連絡なんて手間かけるくらいなら、そもそも顔を出したりしない」

 

エイベル「……帰宅途中?」

ジュリアン「そう」

 

ジュリアン「俺の家、近所だから」

エイベル「……」

 

エイベル「お前の家、隣かよ!?」

 

ジュリアン「あのさ、仮にも諜報員なんだから少しは自分の身辺も調べておいたら?」

エイベル「……ご近所付き合いが嫌で、あえて調べてなかったんだよ」

 

エイベル「なんだ、近所なら無理に来てくれなくても会いに行ったのに」

ジュリアン「それはやめて。子供にはあんたのこと話してないから」

 

エイベル「……今、なんて言った?」

ジュリアン「やめてって言った」

 

エイベル「そうじゃなくて、『子供』って言わなかったか?」

ジュリアン「言ったよ。それが何?」

 

エイベル「お前、子供がいるのか!?」

 

ジュリアン「そうだよ。俺のこと調べたんじゃなかったの?」

エイベル「もちろん調べたけど、独身だって……」

 

ジュリアン「独身だよ。結婚はしていないけど、実の息子がいる」

エイベル「……」

 

ジュリアン「まぁ、いいや。息子について話しに来たわけじゃない。あんたをヴァンパイアに変える件について話しに来たんだ」

 

エイベル「ヴァンパイアに変えてくれるのか?」

ジュリアン「変えても良いよ。ただし、話しておくことがある」

 

ジュリアン「俺は生まれついてのヴァンパイアだ。誰かにヴァンパイアに変えられたわけではないし、誰かをヴァンパイアに変えたこともない」

 

ジュリアン「人間をヴァンパイアに変える方法は知っているけど、成功事例がないんだ。失敗する可能性だってある」

エイベル「……」

 

ジュリアン「普通の人間で試してみたいところだけど、見ず知らずの他人で試して大事になっても困る。だからといって、兄さんに近い血を持つあんたでいきなり試すわけにはいかない」

 

ジュリアン「そこで……」

セドリック「……何ですか?」

 

ジュリアン「ジェームズに実験台になってほしいんだ」

セドリック「……え?」

 

エイベル「まぁ、俺の命を守るためにいるんだから、セドリックが実験台になるのは当然だよな」

セドリック(当然……?)

 

ジュリアン「というわけで、まずはジェームズをヴァンパイアに変えてみることにしたから」

セドリック「俺は了承していません」

 

ジュリアン「じゃあ、いきなり本番ってことになるけど良いんだね?」

セドリック「それは……」

 

エイベル「ヴァンパイアに変わる過程で命を落とした人間はいないし、失敗した事例を見ても『ヴァンパイアになれずに人間のままだった』それだけだ」

 

エイベル「仮にヴァンパイアになっても人間になる方法があるらしいから、安心しろ」

セドリック「しかし……」

 

ジュリアン「待って。今、ヴァンパイアが人間になる方法があるって言った?」

エイベル「あぁ」

 

エイベル「具体的な方法は知らないが、文献には人間になったヴァンパイアがいると書いてあった」

 

ジュリアン「まさか、そんなことが……?」

エイベル「……」

 

エイベル「人間になる方法自体は、文献には載っていなかった。もっと専門的で確かな情報が必要だ」

 

ジュリアン「……」

 

エイベル「というわけだ、安心して実験台になってくれ」

セドリック「今の話のどこに安心できる要素があったんですか?」

 

ジュリアン「ジェームズの心の準備ができたら試してみようか」

エイベル「そうだな」

 

セドリック「勝手に話しを進めないでください……!!」

 

 

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