Sims 7 days

PC版『The Sims4』の創作Blogです。シムたちのオリジナルストーリーを展開中。※一部BL要素を含みます。

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【Sims4】#9 迫られる決断【Del Sol Valley】

 

 Season 1のまとめは、こちら。 

 Season 2のまとめは、こちら。 

 

 

エイベル「少し考えさせてくれ」

 

ジュリアン「考える?何言ってるの」

 

ジュリアン「選択肢なんてあってないようなものでしょう?さっさとゴールド家につくって言えば良いのに」

エイベル(全然選ばせる気ないじゃねえか……)

 

ジュリアン「まぁ、いいや。次に俺がここに来るまでに決めておいて」

 

ジュリアン「ジェームズには監視を続けさせる。これは決定事項だから」

 

エイベル「……わかった」

 

 

 

 

 

エイベル(頭の中を整理したくて、時間稼ぎに返答を引き伸ばしたが……)

 

エイベル(あのジュリアンって男の言う通り、俺にはゴールド家につく以外の選択肢はないよな)

 

エイベル(しかし血縁とはいえ、そもそもゴールド家の人間だって誰一人信用できない)

 

エイベル(諜報員としての腕を欲しがっていると言っていたが、一体何をさせるつもりだ?)

 

セドリック「……」

 

エイベル「セドリック」

セドリック「はい」

 

エイベル「あのジュリアンって男は何者だ?あいつもゴールド家の人間なのか?」

 

セドリック「ジュリアン様は、ゴールド家の血筋ではありません。しかし……」

 

セドリック「誰よりもゴールド家のことを、旦那様のことを考えている御方です」

 

エイベル「……まるで謎かけだな」

セドリック「エイベル様」

 

セドリック「大きな決断を迫られて混乱しているとは思いますが、ゴールド家を敵に回すことだけは考えないでください」

 

エイベル「……」

セドリック「ゴールド家では今、反対勢力に対抗するために、あなたが想像するよりもずっと多くの組織と人が動いています」

 

セドリック「その中には、いわゆるグレーゾーンに属する者もいる」

 

エイベル「アレクシスも父親と同じ道を辿ってるってことか」

セドリック「いいえ。裏で指示を出しているのは、旦那様ではなくジュリアン様です」

 

エイベル「……あいつが?」

セドリック「あなた一人を消すことなど造作もないし、場合によってはグラナート家ごと消すことだってできます」

 

セドリック「この上なく不名誉な形で」

 

エイベル「……結局、脅しかよ」

セドリック「エイベル様を味方に引き込み、守るよう命じたのは旦那様です」

 

セドリック「あなたがゴールド家につくとわかれば、ジュリアン様も手出しはできません。しかし……」

 

セドリック「反対勢力につくとなれば、そこから先はジュリアン様の管轄です」

 

エイベル「表ではアレクシスがクリーンに振る舞い、裏ではジュリアンが暗躍しているってことか」

 

セドリック「ジュリアン様の動きを、旦那様がどこまで把握しているかはわかりません」

 

セドリック「ジュリアン様は基本的に旦那様に忠実ですが、あなたが旦那様の敵に回るとわかれば、どんな手を使ってでもあなたを消そうとするでしょう」

 

セドリック「おそらく、旦那様もジュリアン様を止めることはできません」

 

エイベル「あのジュリアンって男は、ゴールド家の中でも相当強い権力を握っているようだな」

 

セドリック「これ以上詳しいことはお話しできませんが、忠告だけはしました。後はご自身で判断してください」

 

エイベル「……なぁ、最後に一つだけ聞かせてくれ」

セドリック「何でしょう?」

 

エイベル「お前たち護衛係にとって、アレクシスは仕えるだけの価値がある男なのか?」

 

セドリック「……」

 

セドリック「その価値がなければ、俺たちは命を懸けて護ることなどできません」

 

エイベル「……なるほどな」

 

エイベル「答えとしては十分だ」

 

 

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