友情も愛情も、育み方は人それぞれーー
ジェシー「久しぶりだな」
セシル「あぁ……」
ジェシー「入れよ。それとも、またここで話すつもりか?」
セシル「……入る」
ジェシー「全然連絡がないから、もう来ないのかと思った」
セシル「……悪かった」
ジェシー「それで、話って何だ?まさか仕事のことじゃないだろうな」
セシル「……あのさ」
ジェシー「ん?」
セシル「怒らないで聞いてほしいんだけど……」
ジェシー「何?」
セシル「その……『試しに付き合う』ってのは、アリなのか?」
ジェシー「……は?」
セシル「この間のこと、いっそ無かったことにしようかとも思ったけど……」
セシル「お前は俺の大事な友達だし、片思いの辛さは嫌ってくらいわかってる。お前が本気だっていうなら、ちゃんと向き合いたくて……」
セシル「あれから色々考えたんだけど、現状じゃ答えが出せない。だから……」
セシル「とりあえず、付き合ってみたいと思ったんだけど……ダメか?」
ジェシー「……」
ジェシー「本当なら、ふざけてんのかって言いたいところだけど……」
ジェシー「お前との距離が縮まるなら、それで良い」
セシル「じゃあ……」
ジェシー「セシル、愛してる」
セシル「ジェシー……」
ジェシー「これで俺達、恋人同士?」
セシル「恋人(仮)だ」
ジェシー「(仮)ね……」
ジェシー「まぁ、何でも良いや」
セシル「バーカ……」
クロエ「ねぇ、パパ」
クロエ「まさか再婚する気じゃないでしょうね?」
ケヴィン「……は?」
クロエ「最近ママ友と会う機会、増えてるでしょう?」
ケヴィン「それは、学校の情報交換が必要だから……」
エマ「私達、新しいママならセシル以外認めないから」
ケヴィン「ママって……セシルは男だぞ?」
クロエ「男相手じゃ結婚できない?」
ケヴィン「いや、そういう話しじゃなくて……」
ケヴィン「クロエ、エマ、心配しなくて大丈夫。パパは誰とも再婚する気はないから」
エマ「それはダメだよ!」
ケヴィン「え?」
エマ「だって、それじゃパパが寂しいでしょう?」
クロエ「つまり再婚はしても良いけど、セシル以外はダメ。わかった?」
ケヴィン「……」
エマ「返事は?」
ケヴィン「………………はい」
子供達がセシルを慕っているのは知ってたけど、まさかママになって欲しいなんて……。
まぁ、セシルはその辺の女性よりよっぽど美人だし……。
リリアンも、セシルが相手なら許してくれるかもしれない。
ケヴィン「……」
ケヴィン「……なんてな」
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「なんてな」じゃない。
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