一つのことが見えなくなると、全てのことが見えなくなるーー
ガチャ
セシル「こんなところにいたのか」
ケヴィン「あぁ、おかえり……」
セシル「ただいま。何かあったのか?」
ケヴィン「女の子の気持ちがわからなくて……」
セシル「モテない原因にようやく気付いたか」
ケヴィン「子育ての話だよ」
セシル「あぁ、クロエとエマか……」
ケヴィン「どうにかクロエとエマの気持ちを理解したいんだけど、話せば話せすほど悪化するし……」
ケヴィン「もう俺には、女心がわからない」
セシル「女心ね……」
セシル「協力してやりたいところだけど……俺も女の子と付き合ったのなんて遥か昔のことだから、わからないな」
ケヴィン「……え?」
セシル「何だよ?」
ケヴィン「何って……」
ケヴィン 「セシル、お前彼女いるだろう?」
セシル「……は?」
セシル「彼女なんていねぇよ」
ケヴィン「隠すなよ」
セシル「本当に、彼女なんていない」
ケヴィン「セシル……」
セシル「何を勘違いしてるのか知らないけど、俺には彼女なんていない」
セシル「何度も言わせんな」
ケヴィン「……」
パタン
ケヴィン「隠す必要なんてないのに……」
いつだって、セシルは心の内を口にはしない。
以前落ち込んでいた時だって、結局、何が原因だったのかは教えてもらえなかった。
娘達の気持ちもわからなければ、親友の気持ちもわからない……。
ケヴィン「こんな時、リリアンがいてくれたらな……」
----------------------------------------
×彼女 ○彼氏(仮)
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m