別々の道を歩んでも、何度でも立ち戻るーー
↓第1話はこちら
ジェシー「セシル……」
ケヴィン『セシルは、俺の人生そのものなんだ』
ジェシー(お前もあいつと同じ気持ちなのか……?)
セシル「ん……ケヴィン……」
ジェシー(俺と出会った時、セシルはすでに片思いをしていた)
ジェシー(最初は応援していたけど……あいつの結婚に落ち込むセシルの姿を見て、俺が守ってやると心に誓った)
ジェシー(もう悲しむ顔は見たくないから、俺がお前を幸せにすると決めたんだ。だから……)
ジェシー「セシル。お前を苦しめる奴は、許さない」
ジェシー「誰であろうとなーー」
セシル「おはよう」
ジェシー「……」
セシル「早いな。何してるんだ?」
ジェシー「……」
セシル「なぁ、ジェシー?」
ジェシー「セシル」
セシル「ん?」
ジェシー「別れよう」
セシル「………………は?」
ジェシー「もう、うんざりなんだよ」
セシル「ジェシー……?」
ジェシー「いつまでも片思いを引きずって、ようやく切れたかと思えば、今度は相手の男が追いかけて来る」
ジェシー「お前たちに振り回されるのは、もう御免だ」
セシル「ジェシー、俺はもうケヴィンのことは……」
ジェシー「俺は、俺の人生を生きる。お前とはもう、これきりだ」
セシル「……」
ジェシー「俺が帰って来るまでに、荷物まとめて出て行け。いいな」
セシル「そんな、待てよ……ジェシー!」
セシル「ジェシー……!」
セシル「どうして……」
一週間後ーー
テディ「ワンワンワン!」
ケヴィン「テディ、静かに……」
パタン
ケヴィン「………………セシル?」
セシル「お前のせいだ」
ケヴィン「……え?」
セシル「ジェシーにフラれた」
ケヴィン「は?それって……」
セシル「婚約破棄だ」
ケヴィン「どうして……」
セシル「どうして?もう、うんざりなんだと」
セシル「いつまでもお前を想ってる俺にも!しつこく俺を追いかけて来るお前にも!もう俺たちに振り回されたくないんだと!!」
ケヴィン「……」
ケヴィン「今、なんて言った?」
セシル「だから……」
ケヴィン「俺のこと、まだ好き?」
セシル「……さぁな」
ケヴィン「でも、帰って来た」
セシル「ここは俺の家だからな」
ケヴィン「セシル」
セシル「なんだよ……」
ケヴィン「おかえり」
セシル「……」
セシル「……ただいま」
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セシルといい、ジェシーといい、家主が出て行く謎のシステム。
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