家族の形は変わっても、親子の絆は変わらない。
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ケヴィン「クロエ、エマ。卒業おめでとう」
クロエ「ありがとう、パパ」
エマ「パパとセシルこそ、子供を持つって決めたんでしょう?おめでとう。マリアさんに感謝だね」
セシル「……ったく、クロエとエマがようやく手を離れたと思ったら、また一から子育てだ」
セシル「どれだけ子育てが好きなんだ、お前は。いっそ保育士にでも転職したらどうだ?」
ケヴィン「保育士か……」
セシル「真面目に考えるな、バカ」
マリア「旦那様、せっかく妊娠も上手くいったんです。笑顔でお子さんを迎えてください」
セシル「……お前は本当に、身も心も頑丈だな」
クロエ「そういえば、パパとセシルって結婚したの?」
エマ「入籍の報告、聞いてないけど」
ケヴィン「あ……」
セシル「あ……」
セシル「すっかり忘れていたな」
ケヴィン「俺も子供のことで頭がいっぱいだった」
クロエ「マリアさんのお腹には、もう子供がいるんでしょう?」
セシル「あぁ」
エマ「ってことは、できちゃった結婚だね。また」
ケヴィン「違う!俺とセシルは、元から結婚する予定だったんだ。今回はできちゃった結婚じゃない」
エマ「じゃあ『できてから結婚』だね」
ケヴィン「……」
クロエ「男の子かな?女の子かな?歳の離れた兄弟なんて不思議だけど、楽しみ」
エマ「マリアさん、大変だと思うけどよろしくね。私たちも大学生活が落ち着いたら、サポートするから」
クロエ「エイデンとラナのお陰で子育てスキルはバッチリだもん、役に立てるはず」
マリア「お嬢様方、ありがとうございます」
マリア「私にはワイアットやリックがいるから、大丈夫ですよ」
ワイアット&リック(またつわりの辛さを、こちらにぶつけるつもりか……)
エマ「パパは新しい家庭を持つんだね。養育費のために、ますます稼がないと」
ケヴィン「……努力します」
クロエ「……」
クロエ「ねぇ、パパ」
ケヴィン「何だ?」
クロエ「まだ私たちのパパでいてくれる?」
ケヴィン「え?」
セシル「……」
ケヴィン「当たり前だろう?」
ケヴィン「お前たちがどんなに嫌がろうと、俺はずっとクロエとエマのパパだ」
クロエ「……そっか」
セシル「これから生まれてくる子供は、俺たちにとって初めての子じゃない。お前たちの弟か妹だ」
エマ「それじゃあ、お姉ちゃんとして恥ずかしくないように、立派な大学生にならないと」
クロエ「そうだね」
ローズ「おえぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
ジュリアン「……」
ジュリアン「ローズ、大丈夫?」
ローズ「全然平気。妊娠したってことは、体外受精が上手くいった証拠だもん。むしろハッピーだよ」
ジュリアン「ハッピーって……」
ジュリアン「お腹にいるのって、本当にウィルとバイオレットの子供なの?エイリアンじゃない?」
ローズ「ちゃんとウィルとお姉ちゃんの子供だよ」
ジュリアン「これがつわり?このままだと死んじゃうでしょう?」
ローズ「平気だって。これでもカイルの時よりはマシだもん」
ジュリアン「え?」
ローズ「カイルの時は、本当に大変だったんだから。食事は喉を通らないし、吐きっぱなしで夜は眠れないし……『どうしよう、このままだと死んじゃう!!』って取り乱してた」
ローズ「マリーちゃんが」
ジュリアン(……マリオンが?)
ローズ「今回は少しでも食べられるし、睡眠も取れている分だいぶマシかな」
ジュリアン「そう……」
ジュリアン「ごめん、ローズ」
ローズ「え?何が?」
ジュリアン「カイルの時は、側にいなかったから」
ジュリアン「妊娠がこんなに大変なんて、知らなかった」
ローズ「ジュリアン……」
ローズ「仕方ないよ。隠してたのは私だもん」
ジュリアン「今回は、ちゃんと支えるから」
ローズ「あー……私は良いから、マリーちゃんを支えてあげて」
ローズ「前回の妊娠がトラウマになってるせいか、ここ最近、食欲がなくて夜も眠れないらしいから」
ジュリアン「……」
ジュリアン「どうして妊娠していない人が、妊婦より重症なの?」
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マリーちゃんは、繊細なんです。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m