過去に囚われていては、未来は築けない。
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キース「会見だと……?」
キース「何もわかっていない。こんなことをすれば、どうなるか……」
キーズ「アレクサンダーが、ゴールド家が築いてきた時代に泥を塗ることになる」
セシル「それがどうした」
キース「アレクシス、お前はアレクサンダーにはなれない。お前の時代は、アレクサンダーを超えられない」
セシル「……」
セシル「俺はアレクサンダーになるつもりなどないし、アレクサンダーを超えようとも思っていない」
セシル「全てを承知の上で、覚悟を決めただけだ」
キース「覚悟……だと?」
セシル「俺の時代なんでどうでも良い。俺が見ているのは、100年後、1000年後の未来だ」
セシル「俺はゴールド家の負の遺産を全て背負って死ぬ。ゴールド家の栄光は、俺が去った後に改めて掴めば良い」
セシル「例え万人から恨まれようと、内外から命を狙われようと、俺はこの改革をやり遂げる」
セシル「お前には、それだけの覚悟があるのか?」
キース「……」
セシル「ゴールド家の偽りの栄光もここまで。全ての罪を清算して、新時代の礎となる。それが『アレクシス・ゴールドの時代』だ」
クリス「……」
オーウェン「綺麗事抜かしやがって、そんな考えは所詮……」
キース「やめろ」
オーウェン「……」
キース「ゴールド家の誰からも認められなかった婚外子が、ずいぶん立派に育ったものだ」
キース「あの家を誰よりも憎んでいたはずが、まさか命をかけてまで守ろうとするとは……」
キース「アレクサンダーが頑なに後継者を譲らなかった理由が、わかった気がする」
セシル「……」
セシル「俺の教育係だったことが、仇となったな。俺がいつまでも無知で無力な子供だとでも?」
セシル「俺が今立っている場所は、アレクサンダー・ゴールドが立っていた場所だ」
セシル「教育係風情が、俺と対等に口をきけると思うな。身の程を知れ」
キース「……」
アレクサンダー『何度も言わせるな』
アレクサンダー『後継者はアレクシスだ』
アレクサンダー『教育係風情が、余計な口出しはするな。身の程を知れ』
キース(死して尚、私はあの男に勝てないのか……)
セシル「お前たちとは、未来永劫手を組むことはない」
セシル「消えろ」
キース「……」
キース「行くぞ」
オーウェン「え?」
キース「一度決めたら引きはしない、それがゴールド家の人間だ」
キース「これ以上ここにいても、意味はない」
オーウェン「結局、ゴールド家には勝てないってことかよ」
キース「……」
セシル「キース」
セシル「お前に関わってろくな目に遭って来なかったが、感謝していることが一つだけある」
キース「感謝……?」
セシル「俺に弟を与えてくれたことだ」
セシル「ジュリアンは誰よりも賢く、誰よりも潔い。だが……」
セシル「誰よりも残酷な一面を持っている」
セシル「気を付けろ」
キース「……」
セシル「……」
セシル「一線は越えさせるな」
リック「かしこまりました」
クリス「……」
クリス「会長?」
セシル「あいつにも、決着をつけさせる必要がある」
クリス「……」
オーウェン「くそっ……!!」
オーウェン「今度こそゴールド家に報復できると思ったのに……」
オーウェン「手を組むと言い出した挙句に、その計画すら上手くいかないなんて……」
オーウェン「これじゃ組織の連中にも示しがつかない!どう責任を取るつもりだ!?」
キース「うるさい。黙って歩け」
キース「今後のことは、後で考えれば良い。今はここから去ることに集中しろ!」
オーウェン「……何をそんなに慌てているんだ?組織の人間でも見かけたのか?」
キース「組織の人間よりも恐ろしいものが来る」
オーウェン「恐ろしいもの……?」
ジュリアン「ねぇ、何の話をしてるの?」
ジュリアン「俺も混ぜてよ」
キース「ジュリアン……!!」
キース「なぜここに……何をしに来た?」
ジュリアン「それはこっちのセリフ」
ジュリアン「ゴールド家に、俺の兄さんに近付いて何をするつもりだったの?」
キース「私は、何も……」
キース「ジュリアン、お前とは一度きちんと話し合うべきだと思っていたんだ。父親として、息子として」
ジュリアン「笑わせてくれるね。今更何言ってるの?」
ジュリアン「はっきり言っておくよ。あんたは俺の父親じゃない」
ジュリアン「俺の父親は、『アレクサンダー・ゴールド』ただ一人だ」
キース「待て、ジュリアン。落ち着け、私は……」
オーウェン「何だ……?」
キース「や、やめろ!ジュリアン……!!」
キース「やめろぉぉぉぉぉ!!!!」
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アレクサンダーを超えたかったのは、セシルではなくキース。
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