縁がある人とは、何度でも巡り会う。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
ローズ「うん、完璧!」
ケヴィン「あの……前の格好じゃダメなのか?」
ローズ「ダメ。全っ然ダメ!」
ケヴィン「何が悪いのか、わからないんだけど……」
ローズ「ダサい、野暮ったい、おっさんくさい」
ケヴィン(そこまで言う……?)
ケヴィン(クロエとエマだって、ここまでは言わないのに……)
ローズ「ケヴィンさん、元は良いんだからもっとファッションに気を遣えば良いのに」
ローズ「プロのスタイリストに無料でコーディネートしてもらえるなんて、本当にラッキーなんだから。感謝してよね」
ケヴィン「……ありがとうございます」
ケヴィン「……」
ケヴィン「ローズは、カイルが生まれてからずっと一人で育ててきたのか?」
ローズ「うん」
ローズ「……といっても、お姉ちゃんや御近所さん達がサポートしてくれたけどね」
ケヴィン「そうか。支えてくれる人が側にいて良かったな」
ローズ「うん、みんなには感謝してる。これから恩返しするんだ」
ローズ「ケヴィンさんも娘さんがいるんでしょう?」
ケヴィン「あぁ。高校生の双子の娘がいるよ」
ローズ「高校生?そんなに大きい子供がいるの?」
ケヴィン「18の時の子だから」
ローズ「そっか。それじゃあ、子育ての大先輩だね」
ケヴィン「カイルは今、5歳だっけ?」
ローズ「うん。私が23の時に生まれたの」
ケヴィン「……確か、ジュリアンはセシルの10歳下だったよな。ということは、カイルが生まれた時は高校生か?」
ローズ「そんなに若かったの?大人びているから、わからなかった」
クリス「……」
クリス「それって、マズいんじゃないですか?」
ローズ「何が?」
クリス「成人が未成年と関係を持つことは、法律で禁止されています」
クリス「これが世間に知れたら、逮捕されますよ」
ローズ「……え?」
ケヴィン「確かに。それ以前に、ゴールド家から訴えられるかもしれないな」
ローズ「え!?大変な思いしたのに、私の方が訴えられるの?」
クリス「会長がどのようにお考えかわかりませんけど……裁判になれば、絶対にそこを突かれますね」
ローズ「……」
ローズ「だ、大丈夫……」
ローズ「法に訴えるっていうなら、私はマスコミに訴えてやる。いざとなったら『ゴールド家の人間に弄ばれた』って騒いでやるから」
ケヴィン「それって、ローズやカイルにも痛手にならないか?」
ローズ「……全然平気だもん」
クリス「念のため、ローズさんも弁護士を用意しておいた方が良いですよ」
ローズ「……大丈夫だって」
ケヴィン「でも……」
ローズ「ケヴィンさん、クリスさん。私、本当に大丈夫だから!」
ローズ「ちょっと電話してくる」
ケヴィン「……本当に大丈夫かな?」
クリス「思い切り顔が引きつってましたけどね」
パタン
ローズ「っ……」
ローズ「もしもし、マリーちゃん?」
ローズ「どうしよう!私、ゴールド家から訴えられるかも!!」
リック「旦那様。ローズ・ピンクに関する情報です」
セシル「何かわかったか?」
リック「特に怪しいところはないですね。養護施設で育って、高校を出てからはSan Myshunoで暮らしていたようです」
リック「ファッションインフルエンサーとして活動を始めて、今はセレブ相手にスタイリストとして活躍しているようです。なかなかの有名人ですよ」
セシル「……厄介だな」
リック「確かではありませんが、大金を必要としている理由も見えてきました」
セシル「何だ?」
リック「ローズが親しくしている人物の中に、マリオン・レインボーという男がいます」
リック「ラウンジを経営していて、あのオーウェン・シルバーとつながりがあるようです」
セシル「胡散臭い投資家か」
セシル「……なるほど。そいつを助けるために、大金が必要だってわけか」
リック「それから、従業員の中に気になる名前が……」
セシル「誰だ?」
リック「『ジェシー・カーキ』です」
セシル「え?」
セシル「…………」
セシル(何であいつが……)
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困った時のマリーちゃん。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m