呪われた血は、本人の意思に関係なく受け継がれる。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
リック「お帰りなさいませ、ジュリアン様」
リック「よくぞお戻りくださいました」
ジュリアン「無理やり連れ戻したクセに、白々しい……」
ジュリアン「それで、俺に何の用?」
リック「旦那様が書斎でお待ちです」
ジュリアン「……兄さんが?」
リック「旦那様、ジュリアン様をお連れしました」
ジュリアン「久しぶりだね、兄さん」
セシル「お前、本当にジュリアンか?大きくなったな」
ジュリアン「兄さんは、あまり変わらないね」
セシル「……」
セシル「って、そうじゃない。ジュリアン!お前なんてことしてくれたんだ」
ジュリアン「何?突然……」
セシル「ローズ、こいつで間違いないな」
ローズ「はい、この人です」
ジュリアン「……誰?」
セシル「ローズ・ピンクだ。その子供は、カイル」
セシル「カイルは、お前の息子だ」
ジュリアン「……は?」
セシル「は?じゃないんだよ、このバカ!」
セシル「DNA鑑定を行った結果、カイルはお前の息子だと判明した」
ジュリアン「息子?」
ジュリアン「……俺、子供がいたの?」
セシル「身に覚えはないのか?」
ジュリアン「さぁね。遊んだ女の子なんてたくさんいるから、いちいち覚えてないよ」
ローズ「……」
セシル「……ジュリアン、お前には『責任』というものをわからせる必要があるな」
ジュリアン「俺に子供の世話をしろっていうの?」
セシル「そんな当たり前のことじゃない!」
セシル「俺は、それ以上のことを言っているんだ」
ジュリアン「それ以上……?」
セシル「お前達が今後どうするかは、じっくり話し合うとして。その前に、片付けておきたい問題がある」
セシル「ジュリアン、お前にはリックを監視につける。この家で、ワイアットとマリアに一から教育し直してもらえ」
ジュリアン「何それ」
セシル「俺の許可なく外出することは、固く禁じる」
セシル「言いつけを守れないようなら、この世界で生きていけないようにしてやるから覚悟しておけ」
ジュリアン「……」
セシル「リック、ジュリアンの交友関係を全て洗い直せ」
セシル「これ以上問題が起こらないように、ジュリアンの身辺調査するんだ」
リック「かしこまりました」
セシル「ローズ、お前には例の『別件』について話がある。明日は空けておけ」
ローズ「今じゃダメなの?」
セシル「まだ、こちらの準備が整っていないんだ」
ローズ「?……わかりました」
ローズ「さぁ、カイル」
ローズ「今日も頑張って食べようね」
ケヴィン「カイルは、相変わらず少食だな」
ジュリアン「……」
ジュリアン「そんなもの食べないよ」
ローズ「……え?」
ジュリアン「その子に合った食べ物じゃない」
ケヴィン「どういう意味だ?」
ジュリアン「俺の血を引いているとしたら、口にできるのは『血液』だけだ」
ローズ「……血液?」
ジュリアン「『ブラッドフルーツ』という果物から作られた『ブラッドパック』という飲み物がある。インターネットで簡単に取り寄せられるよ。血液の代用品で、美味しくはないけど……食欲は満たせるはず」
ジュリアン「あぁ、間違っても生き物の血液は与えないで。血を求めて襲うようになるから」
ローズ「あなた……一体何なの?」
ジュリアン「俺?」
ジュリアン「俺は、ヴァンパイア」
ジュリアン「そしてその子もまた、ヴァンパイアだ」
ローズ「……」
ケヴィン「……」
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Season 2も、中二病感満載でお送りします。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m