人間関係は、亀裂も入るが修復もできる。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
ローズ「犯罪者って、そんな言い方……」
クリス「事実だろう!?」
ローズ「……」
セシル「……」
セシル「クリスお前、確かSulaniで生活してたと言っていたな?」
クリス「……はい。あそこには、俺の娘がいます」
クリス「養子だけど……大切な娘です」
ローズ「……」
クリス「お姉さんは、今どこに?」
ローズ「わからない。確か、知り合いのお医者さんを頼るって言っていたけど……」
クリス「あぁ……そんな」
クリス「Sulaniの医者は、ハワード・ネイビーただ一人だ」
セシル「知り合いか?」
クリス「娘を預かってもらっている人です」
ローズ「……」
クリス「そうだ、ルナが危ない。電話しないと……」
セシル「待て、クリス」
セシル「こんなところから電話しても、不安にさせるだけだ」
クリス「でも、どうしたら……」
リック「大丈夫。国が情報を操作したということは、警察側についている人間だということだ。下手な動きはしないだろう」
クリス「………………」
ローズ「お姉ちゃんは一人じゃない。ウィリアム・グレーっていう元警察官が、一緒にいるはず」
クリス「元警察官?」
ローズ「うん。お姉ちゃんの恋人だけど、優秀な刑事だったの」
ローズ「だから……娘さんやお医者さんが、危険な目に遭うことはないと思う」
クリス「……」
セシル「ローズ、お前の姉は窃盗団の元幹部だと言っていたな?」
セシル「その窃盗団というのは、Del Sol Valleyを拠点に盗みを働いていた窃盗団のことか?」
ローズ「そうです」
セシル「だとしたら、裏の情報には相当精通しているはずだな」
ローズ「わからない。でも、警察が司法取引を持ちかけてきたくらいだから、何らかの情報を持っていたんだと思う」
セシル「そうか」
セシル「クリス、Sulaniに行け」
クリス「……え?」
セシル「こんなところにいても、仕事が手につかないだろう。一度、自分の目で見て来い」
セシル「それから、ローズの姉と取引きをして来て欲しい」
クリス「取引き?」
ローズ「アレクシスさん、お姉ちゃんに何させる気?」
セシル「安心しろ。お前の姉にとっても、悪い話じゃない」
ローズ「……?」
マリア「旦那様の用件は終わったの?」
リック「え?あぁ」
マリア「コーヒー、飲むでしょう?」
リック「……頼みもしないのに用意してくれるなんて、珍しいな」
マリア「ちょっと、相談に乗って欲しいことがあるのよ」
リック「相談?」
マリア「今日、ジュリアン様から言われたの。『イヴはヴァンパイアだから注意しろ』って」
リック「ジュリアン様にカイル様、今度はイヴまでヴァンパイアだっていうのか?」
マリア「まさかとは思ったけど……改めて振り返ってみると、イヴにはジュリアン様との共通点が多いことに気付いたのよ」
リック「共通点?」
マリア「そう。あの子、私たちと同じ食事は口にしないし、日中に庭仕事を頼むとすごく嫌がるの。他の仕事は、何でも快く引き受けてくれるのに……」
マリア「それに、ジュリアン様が『俺の母親を知っている』って言っていたわ」
リック「レイチェル様を?」
マリア「あの人の関係者だとしたら、アレクシス様が危ない」
リック「……」
リック「イヴに関して、実は俺も気になる点があったんだ」
マリア「気になる点?」
リック「あぁ。ゴールド家でメイドとして採用した時に、あいつのことを調べたんだが……何も出てこなかった」
マリア「?良いことじゃない」
リック「違う。学歴に職歴、家族構成に交友関係、人間らしい情報が一切出てこなかったんだ」
マリア「……どういうこと?」
リック「とりあえず悪い情報がなかったから、問題なしと判断したが……もう少し調べてみる必要がありそうだな」
マリア「そうね」
マリア「あ、リック」
リック「何だ?」
マリア「その……」
マリア「あなたに謝りたくて」
リック「謝る?」
マリア「最近、あなたに良くない態度ばかり取っていたから……」
リック「もう良いのか?」
マリア「あなたのことは理解できない部分もあるけど、それで良いの」
マリア「どんな一面があっても、尊敬する気持ちは変わらない。だから……ごめんなさい」
リック「マリア……」
リック「お前でも折れることがあるんだな」
マリア「……どういう意味よ?」
リック「尊敬しているんだ。アレクシス様やレイチェル様にも食い下がる、お前の底無しの正義感」
マリア「私のこと何だと思ってるのよ?」
ワイアット「……」
ワイアット「ようやく元通り……か」
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クリスに、Season 1のBP編を見せてあげたいです。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m