その世界には、その世界の常識が存在する。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
ミア「ルナ、本当に大きくなったわね。改めて誕生日おめでとう」
ルナ「ありがとう、お母さん」
ルナ「バイオレットも美味しいお料理、ありがとう」
バイオレット「どういたしまして」
ハワード「バイオレットさんが料理上手で助かります。ケーキも美味しかったですよ」
バイオレット「喜んでもらえて良かったわ。ルナ、ハワードとウィルからプレゼントをもらったら?」
ルナ「うん!」
ミア「……」
ミア「あなた、先生のことハワードって呼んでいるの?」
バイオレット「えぇ」
ミア「うらやま……じゃなくて、どうして?」
バイオレット「え?どうしてって……」
バイオレット「ルナがそう呼んでいるから、そういうものだと思って……」
バイオレット「でも、クリスやあなたを見ている限り『先生』呼びが正解みたいね」
ミア「クリスさんにも会ったの?」
バイオレット「えぇ」
ミア「なるほど、周りから固めていく作戦ね」
バイオレット「え?」
ミア「ルナやクリスさんに取り入って、先生の恋人の座に収まろうとしているんでしょう?」
バイオレット「はぁ?」
ミア「あぁ、もう!こんなことなら規則なんて守らずに、もっと頻繁に陸に来るべきだった……」
バイオレット「ちょっと待って、あなた何か誤解して……」
ウィル「どうしたの?」
バイオレット「ウィル……」
ミア「あなたは、確か先生の後輩って言っていたわね」
ウィル「えぇ」
ウィル「高校の後輩で、バイオレットの彼氏です」
ミア「彼氏?」
ミア「……あなたたち、付き合っているの?」
ウィル「そう」
バイオレット「えぇ」
ミア「……」
ミア「ごめんなさい。今の話は全て忘れて、仲良くしましょう」
バイオレット「……」
ミア「先生に女性の影が見えたら、こっそり教えてね」
バイオレット(この人、情緒不安定なのかしら……?)
ルナ「うーん……」
ハワード「どうしました?」
ルナ「私はいつになったら人魚になれるのかな?」
ハワード「ルナちゃん……」
ルナ「もうすぐティーンなのに、全然人魚になれないんだもん……」
ミア「焦ることはないわ、ルナ」
ミア「きっといつか人魚になれる日が来る。私の娘だもの」
ルナ「でも、私の本当のお父さんは、人間なんでしょう?」
ミア「……えぇ」
ルナ「ねぇ、お母さん。私のお父さんってどんな人だったの?」
ミア「それは……」
ミア「また今度ね。ルナがもう少し大きくなったら、教えてあげる」
ルナ「いつもそればっかり」
ミア「夜が来るわ。そろそろ帰らないと」
ルナ「また会いに来てくれる?」
ミア「もちろん」
ルナ「ウィル、バイオレット!お母さんが帰るって」
ミア「またね、ルナ」
ルナ「またね、お母さん」
バイオレット「あの……帰るって、船は?」
ハワード「そんなものは必要ありませんよ」
バイオレット「え?」
ルナ「気をつけてね!」
ミア「はーい!」
バイオレット「……」
ウィル「……」
バイオレット「……」
ウィル「……」
ハワード「さぁ、ルナちゃん。クリスさんやライアンさんにお礼の電話をしましょうね」
ルナ「うん!クリスからもらった携帯電話、早速使ってみる」
バイオレット「今……何が起こったの?」
ウィル「わからない。確かなのは……」
ウィル「ルナの話は、本当だった……ってことかな」
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当たり前に人魚が受け入れられている、Sulani世帯。
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