友人の数だけ、友情の形がある。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
ジェシー「……」
ケヴィン「……」
ジェシー「え？……どういう状況？」
ジェシー「どうしてお前が一人で飲みに来るんだよ。セシルはどうした？」
ケヴィン「この後一緒に夕飯を食べる約束をしているんだけど、まだ仕事が終わらないらしい」
ケヴィン「一人で待っているのも退屈だから、時間を潰しに来たんだ」
ジェシー「なんでよりによってうちの店なんだよ。友達呼んで、馴染みの店でも行けば良いだろう？」
ケヴィン「ずっと子育てに専念してきたから、友達なんていないし……遊び慣れていないから馴染みの店なんてないし……」
ジェシー（この客、絡み辛っ……!!）
ジェシー「そうかよ。俺は開店準備で忙しいんだ、適当に飲んでとっとと帰れ」
ケヴィン「……」
ケヴィン「……」
ケヴィン「……」
ジェシー「……」
ジェシー「なんだよ！何か言いたいことでもあるのかよ？」
ケヴィン「お前さ、セシルと婚約してたんだよな？」
ジェシー「え？」
ジェシー「……その話、蒸し返すのかよ」
ケヴィン「なぁ、どうやって婚約したんだ？」
ジェシー「どうやってって……」
ジェシー「付き合いも長くなったから、そろそろ婚約しようって提案したんだ」
ジェシー「そしたら、後日セシルから正式に婚約したいって……」
ケヴィン「え！？セシルから婚約したいって言ったのか？」
ジェシー「……あぁ」
ケヴィン「俺とは結婚しないってあんなに意地張っておいて、ジェシーとは自分から結婚を望んだのか？」
ジェシー「あいつ、結婚する気ないって？」
ケヴィン「……」
ジェシー「セシルの考えはわからないけど、あの時とは状況が違うだろう？」
ジェシー「俺と婚約したときは自由の身だったけど、今は大財閥を率いる立場だ。何か事情があるんじゃないか？」
ケヴィン「事情？」
ジェシー「お前にはわかってるだろう？セシルは、考えなしに主張する奴じゃない」
ジェシー「あいつが頑として意見を譲らないときは、何か考えがあるときだ。そしてその考えは……」
ケヴィン「いつも正しい」
ジェシー「……」
ジェシー「こんなところで悩んでいないで、直接本人と話し合えよ」
ケヴィン「……そうだな」
ケヴィン「お前なんかに相談するのもシャクだし」
ジェシー（散々相談しておいてこの態度……？）
ジェシー「ったく……」
ケヴィン「あぁ、お前の顔見たら思い出した」
ケヴィン「この間、お母さんに会ったぞ」
ジェシー「え……？」
ケヴィン「女優のオリビア・ベネットだろう？セシルの会長就任パーティーに来ていた」
ジェシー「セシルに会いに行ったのか？」
ジェシー「うちの母がご迷惑おかけしてすみません」
ケヴィン（いきなり謝罪……？）
ケヴィン「別に俺は迷惑してないけど、セシルは本気でキレていたな」
ジェシー「だろうな」
ジェシー「悪かった」
ケヴィン「……」
ケヴィン「良いお母さんだな」
ジェシー「……お前、本当に俺の母親に会ったのか？」
ケヴィン「会って話もした。お前のことをよく知っていたし、セシルがお前を振ったと思い込んで嫌がらせもしていたよ」
ケヴィン「お前はお母さんのことをどう思っているか知らないけど……俺には、純粋に息子を愛する母親に見えたな」
ジェシー「……本気か？」
ケヴィン「あぁ。父親歴の長いデキ婚のプロが言うんだから間違いない」
ジェシー「まだ根に持ってるのかよ……」
ケヴィン「余計なこと言うつもりはないけど、たまには電話くらいしてやったらどうだ？」
ジェシー「……」
ジェシー「考えておく」
ケヴィン「そういえば、今日は一人なのか？」
ジェシー「マリオンはDel Sol Valleyに行ってる」
ケヴィン「新しく店を出すんだってな」
ジェシー「あぁ……」
ジェシー「Del Sol Valleyは、今の家から近いだろう？」
ケヴィン「そうだな。San Myshunoより近い」
ジェシー「また飲みに来いよ。新しい店ができたら、サービスしてやる」
ケヴィン「……必ず行く」
ケヴィン「またな」
ジェシー「あぁ、またな」
ジェシー「……」
ジェシー「またな……か」
ジェシー「俺たちって、何なんだろうな？」
レオン「電話してくれると思ってた」
マリオン「よりを戻すと決めたわけではないわ。店舗の交渉がしたかっただけよ」
レオン「とりあえず、何か食べない？」
マリオン「……そうね」
マリオン「あんたの奢りよ」
レオン「高額な慰謝料と養育費を支払っている人間に、奢らせる気か？」
マリオン「私とタダでデートできると思ってるの？」
レオン「……負けた」
レオン「……」
レオン「今、デートって言った」
マリオン「……」
マリオン「……あんたのそういう細かいところ、昔から大嫌い」
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セシルは散々仕事をサボったせいで、年末年始は大忙しです。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m
