理屈では説明できないのが、恋心。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
レオン「マリオンにレオンか……」
レオン「被るな」
マリオン「何ですか?」
レオン「名前」
レオン「そうだ、今日から『マリー』って呼ぶことにしよう」
マリオン「マリー?」
レオン「女の子みたいで可愛いだろう?よく似合ってる」
マリオン「先輩……」
マリオン「俺は、女の子じゃないですよ」
レオン「でも、女の子になりたいと思ってる」
レオン「違う?」
マリオン「……」
マリオン「どうして……?」
レオン「マリーのことは、何でもお見通しだ」
マリオン「ん……」
マリオン「はぁ……」
マリオン「昔の夢を見るなんて……末期ね」
マリオン「……ジェシー?」
ジェシー「おはよう」
マリオン「いつも悪いわね」
ジェシー「別に。俺、料理得意だし」
マリオン「あんたが来てくれて本当に助かったわ」
ジェシー「まさかマリオンが、料理できないとは思わなかった」
ジェシー「酒作るのは上手いのに……今まで何を食べて生きてきたんだ?」
マリオン「マカロニチーズ」
ジェシー「……よく今まで健康でいられたよな」
マリオン「バイオレットがいた頃は、お裾分けをもらえたから」
ジェシー「なるほどな」
ジェシー「Del Sol Valleyの店舗の件、どうなった?」
マリオン「交渉中よ」
ジェシー「……」
ジェシー「あの不動産屋、マリオンの知り合いなんだろう?」
マリオン「……えぇ」
ジェシー「今までは、何か事情があるんだろうと思って黙っていたけど……もう3ヶ月だぞ?」
ジェシー「この間セシルと連絡を取った時にも、進捗を聞かれて答えに困った」
ジェシー「どうなってるんだ?」
マリオン「……ちょっと複雑なのよ」
マリオン「ねぇ、ジェシー」
ジェシー「何?」
マリオン「もしもDel Sol Valley進出の話がなくなったらどうする?」
ジェシー「え?」
マリオン「あんた言ってたじゃない。音楽家が集まるような店をやるなら、エンターテイメントの街で勝負したいって」
ジェシー「あぁ……」
ジェシー「俺は別に、構わないよ」
マリオン「え?」
ジェシー「確かに、Del Sol Valleyで店を持てたら最高だけど……別に他の街だって構わない」
ジェシー「今の店でも、音楽家を集めようと思えば集められるしな」
マリオン「……でも、今回の話が流れたら、ボスと気まずくなるんじゃない?」
ジェシー「セシルと?」
ジェシー「どうして?ただのビジネスの話だろう?友情は関係ない」
マリオン「でも……」
ジェシー「コンサルタントの話が流れたとしても、新しい店の話が流れたとしても、セシルは気にしないだろう」
ジェシー「もしもこれでダメになる友情なら、俺はそんなものいらない」
マリオン「……」
ジェシー「俺はさ、マリオン」
ジェシー「今の店でマリオンと働ければ、それで十分だ」
マリオン「ジェシー……」
ジェシー「最近、暇さえあればDel Sol Valleyに行ってるだろう?仕事も大事だけど、あまり無理するなよ」
マリオン「……気をつけるわ」
ジェシー「それから、常連が最近マスターに会えないって嘆いてたぞ」
マリオン「私ってファンが多いのよね」
ジェシー「モテるもんな」
マリオン「大丈夫、そろそろ決着をつけるわ」
マリオン(長引けば長引くほど、周囲に迷惑をかける)
マリオン(いい加減、答えを出さないとね……)
----------------------------------------
ジェシーの料理スキルは、セシルに鍛えられました。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m