想いの強さは、それまで相手が与えてくれた愛情に比例する。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
ジェシー「マリオン」
マリオン「ジェシー……どうして戻って来たの?」
ジェシー「いつまでも帰って来ないから、心配になって見に来たんだよ」
マリオン「人が来ていたのよ」
ジェシー「Del Sol Valleyの不動産屋だろう?」
マリオン「……見ていたの?」
ジェシー「店の前で話しているのを見た」
マリオン「そう……店舗、貸してくれるそうよ」
ジェシー「話しがまとまったのか?」
マリオン「えぇ。ようやくね」
ジェシー「……」
ジェシー「あいつとは、どういう関係なんだ?」
マリオン「え?」
ジェシー「ただの知り合いじゃないだろう?いい加減、話してくれよ」
マリオン「……交渉は終わったんだから、もう良いじゃない」
ジェシー「マリオン」
マリオン「……」
マリオン「レオンは……私の元カレなの」
ジェシー「元カレ?」
マリオン「そう」
マリオン「Del Sol Valleyのラウンジで一緒に働いていたのよ」
マリオン「あの人は、大学に通いながらアルバイトをしていたんだけど……先輩として、よく面倒を見てくれたわ」
マリオン「あんたに教えたお酒の作り方や経営の方法、接客のコツも、全部あの人から学んだの」
ジェシー「……」
ジェシー「元カレと3ヶ月も何してたんだよ?」
マリオン「店舗の交渉」
ジェシー「そんなわけないだろう?」
マリオン「本当よ。店舗を借りる条件が『よりを戻すこと』だったから」
ジェシー「よりって……え?何?」
ジェシー「話しがまとまったってことは……まさか、OKしたのか?」
マリオン「それは……」
ジェシー「何考えてるんだ!そんなのダメに決まってる!!」
ジェシー「あんな店舗借りられなくて良いから、よりなんか戻すなよ」
マリオン「……意外な反応ね」
マリオン「そんな簡単な条件なら、とっととよりを戻せって言われるかと思ってたわ」
ジェシー「俺をどんな男だと……って、そうじゃない」
ジェシー「人の足元見やがって!こんなふざけた提案、絶対断れよ」
マリオン「……どうしてそんなに怒るのよ?私が誰と付き合おうが、あんたに関係ないでしょう?」
ジェシー「関係あるよ!だって、俺は……」
マリオン「俺は?」
ジェシー「俺は……」
ジェシー「マリオンのことが好きだから」
マリオン「……なによそれ」
マリオン「勝手にキスした挙句に、何も感じないって言ったクセに」
マリオン「私が傷つかなかったとでも思っているの?」
ジェシー「……」
ジェシー「ごめん……嘘ついた」
マリオン「え?」
ジェシー「セシルと別れた時、俺は全てを失った」
ジェシー「恋人も、仕事も、家も……自分すら見失いかけた」
ジェシー「もう一度そんな思いをするくらいなら、ただのビジネスパートナーでいた方が良いと思ったんだ」
マリオン「どうして別れる前提なのよ?」
ジェシー「恋人にならなければ、別れなくて済むだろう?」
ジェシー「一度関係が壊れれば、元には戻らない。マリオンとの関係は、壊したくなかったんだ」
マリオン「……」
マリオン「レオンとは対照的ね。あんたは、ありもしない未来ばかり見ている」
ジェシー「え?」
マリオン「レオンには、よりを戻さないと伝えたわ」
ジェシー「それじゃあ……どうして?」
マリオン「いい女は、よりなんか戻さなくても店舗くらい借りられるのよ」
マリオン「レオンのことは好きだけど、別々の道を歩むべきだと思ったの。それに……」
マリオン「私には、気になる人もいたしね」
ジェシー「……まだ他に男がいるのか?」
マリオン「そうね。5分前まではいたけど、違ったみたい」
ジェシー「それって……」
マリオン「私に嘘をつくような男だもの。すっかり冷めちゃったわ」
ジェシー「待てよ、悪かったって」
マリオン「許さない」
ジェシー「これから大事にするから」
マリオン「嫌よ」
ジェシー「なぁ、マリオン……」
マリオン「ジェシー……」
マリオン「ちょっと謝って甘い言葉でも囁けば、簡単に許してもらえるとでも思ってるの?私を舐めるんじゃないわよ」
ジェシー「……」
ジェシー「許してくれるまで、何度でも謝るよ」
ジェシー「セシルは諦めた。でも、マリオンは絶対諦めないから」
マリオン「……」
マリオン「本当、嫌になっちゃう……」
マリオン「私の周りは、諦めの悪い男ばかりね」
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思いが通じたという達成感がすごくて、今回で最終回にしようかと思いました。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m