家族とは、仕事よりも趣味よりも大切なもの。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
バイオレット「うーん……」
ウィル「何してるの?」
バイオレット「ウィル……」
ウィル「話し合いが気になる?」
バイオレット「えぇ」
ウィル「大丈夫。俺たちより付き合いの長いクリスが間に入るんだ、上手くまとまるよ」
バイオレット「それはわかっているけど、心配なのよ」
ウィル「先輩たちのことはクリスに任せて、レストランに行こう」
ウィル「来週には開店するんだから、急いで準備しないと」
バイオレット「……そうね」
クリス「先生」
クリス「先生は、その……お母さんやルナと家族になる覚悟はあるんですか?」
ハワード「もちろんです」
クリス「先生がいう結婚は、世間一般的な結婚という認識で間違いないですか?」
ハワード「……というと?」
ルナ「つまり、こう聞きたいの。ハワードは本当にお母さんを愛してるの?」
クリス「ルナ……」
ルナ「私は結婚に反対しているわけじゃない。でも、ハワードの気持ちがわからない」
ルナ「ハワードは、人魚研究が趣味でしょう?お母さんのことを、ただの研究材料と思っていないか心配なの」
ハワード「ルナちゃん……」
ハワード「そんな風に不安を感じさせているなんて、気付きませんでした」
ミア「ルナ、ごめんなさい。あなたの気持ちに気付けなくて」
ミア「安心して。お母さんは例えただの研究対象でも、先生のことが好きだから」
クリス&ルナ「それは知ってる」
ルナ「私が知りたいのは、ハワードの気持ちだよ」
ハワード「もちろん、ミアさんのこともルナちゃんのことも大切に思っていますよ」
ハワード「そもそも、私が本当に研究だけを目的にあなた方に近づいたなら、とっくに解剖しています」
クリス&ルナ(解剖……?)
ハワード「確かに人魚の研究もしたいですが、私はそれ以上に、ミアさんとルナちゃんと家族になりたいと思っています」
ハワード「父親としては、クリスさんには敵いませんが……私だってミアさんの事情を知って、ルナちゃんの成長を見守って来たんです」
ハワード「ミアさんにもルナちゃんにも、特別な思い入れがありますよ」
ルナ「ハワード……」
クリス「ルナ、納得した?」
ルナ「……」
ルナ「ハワードが私たちを大切に思ってくれているなら、嬉しい。私もハワードのこと好きだもん」
ミア「それじゃあ、結婚を認めてくれるの?」
ルナ「ハワードとお母さんが望むなら、結婚してほしい」
ハワード「ありがとうございます」
ルナ「……」
ルナ「一つだけ、お願いがあるの」
ハワード「何ですか?」
ルナ「ハワードのこと、お父さんみたいに思ってるよ。でも……」
ルナ「私は、クリスの娘でいたいの」
クリス「ルナ……」
ルナ「ハワードはお母さんと結婚すれば、私のお父さんになる。でも、クリスとの繋がりは戸籍だけ……」
クリス「ルナ、例え肩書きが変わっても、俺は娘だと思ってるよ」
ルナ「それでも!」
ルナ「クリスとの繋がりは、残しておきたいの」
ミア「……」
ハワード「私は構いませんよ。クリスさんとルナちゃんの絆は、ずっと側で見て来ましたから」
ハワード「私も、ルナちゃんの考えに賛成です」
クリス「先生……」
ミア「あなたはもう自分で判断できる歳だものね」
ミア「ルナをここまで立派に育ててくれたのは、クリスさんだということもよくわかってる」
ミア「ルナ、あなたの好きにしなさい」
ルナ「ありがとう」
ルナ「クリス、これからも娘でいて良い?」
クリス「ルナ……」
クリス「ずっと俺の娘でいてくれる?」
ルナ「これからもよろしくね、お父さん」
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ハワードにも、いつの間にか人間らしい感情が芽生えていたようです。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m