憎み合うよりも、許し合える関係でありたい。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
マリオン「初日にしては、まずまずの売り上げね」
ジェシー「まずまず?十分だろう?」
マリオン「あら、私がこんなもので満足するとでも?」
マリオン「閉店まであと2時間。まだまだ稼ぐわよ」
ジェシー「……さすが、ゴールド財閥が認めた経営者だな」
ジェシー「それにしても……」
ジェシー「なんであいつら、当たり前のように一緒に来てるんだ?」
マリオン「あれから、互いの自宅を行き来しているみたいよ。仲が良いわね」
ジェシー「はぁ?いつの間に……」
マリオン「このままじゃ、ママを取られちゃうわね」
ジェシー「俺は別に……」
マリオン「レオン、ジェシーが妬いているからそろそろ変わってあげて」
ジェシー「マリオン!」
ジェシー「……」
ジェシー(どうしてこうなった……?)
オリビア「ジェシー、新しいお店のオープンおめでとう」
オリビア「ゆったりして良いお店ね」
ジェシー「……」
ジェシー「ここはVIPルームだからな。下はもっと騒がしい」
オリビア「まぁ、私のためにVIPルームを用意しておいてくれたの?」
ジェシー「今日はうちのオープンが目玉なのに、大女優に話題を持っていかれたら困るだろう?」
オリビア「愛する息子のお店だもの、私が宣伝してあげてもよろしくてよ?」
ジェシー「宣伝って……何て言うつもりだよ?」
ジェシー「世間には、息子がいるってことも隠してるのに」
オリビア「ジェシー……」
ジェシー「あの不動産屋と付き合ってるのか?」
オリビア「え?」
オリビア「ただのご近所付き合いよ」
ジェシー「……」
ジェシー「なぁ、今まで彼氏は何人もいたのに、どうして再婚しないんだ?」
オリビア「……私はジェシーのものだもの」
ジェシー「え?」
オリビア「特別な男性は、息子だけで十分。私の愛を独り占めできるのは、ジェシーだけよ」
ジェシー「……なんだよ、それ」
ケヴィン『お前のお母さん、本当に女優という仕事が好きなのか?』
ジェシー「……」
ジェシー「女優って、楽しいのか?」
オリビア「え?何なの、急に」
ジェシー「いや……本当に女優業が好きで続けているのか、気になっただけだ」
オリビア「……」
オリビア「好きよ。元々女優を目指して、この世界に入ったのだもの」
オリビア「でも、そうね……少し疲れてしまったわ」
ジェシー「……」
ジェシー「あのさ、もう引退しても良いんじゃないか?」
オリビア「……え?」
ジェシー「子供も育て上がって、一生遊べる大金を稼いだことだし、そろそろ引退して再婚でもしたらどうだ?」
オリビア「ジェシー……?」
ジェシー「別に再婚したからって、親子関係は変わらないだろう?」
ジェシー「どうせご近所さんなんだし、時々遊びに来れば良い」
オリビア「……」
オリビア「私を許してくれるの?」
ジェシー「許すもなにもないだろう?」
ジェシー「普通の家庭とは違うけど……俺をここまで育ててくれたことは、事実だ」
ジェシー「母さんには、感謝しかない」
オリビア「ジェシー……」
オリビア「そうね。私はもう、頑張らなくても良いのかもしれないわね」
オリビア「本当は、ずいぶん前から引退を考えていたの」
オリビア「年齢を一回り誤魔化すことはできても、さすがに二回りは……」
ジェシー「色んな意味でキツいよな」
オリビア「ジェシーが立派に育ってくれて、満足よ。私もそろそろ、自分の人生を考え直そうかしら」
オリビア「ありがとう、ジェシー」
ジェシー「……」
ジェシー「今までありがとう。母さん」
マリオン「オリビアとは、どうなってるのよ?」
レオン「どうって?」
レオン「ただのご近所付き合いしかしていないよ」
マリオン「まさか、本気じゃないでしょうね?」
レオン「なんだマリー、気になるのか?」
マリオン「そりゃあ、気になるわよ」
レオン「そうか。もしも俺がオリビアと再婚して、マリーがジェシーと結婚することになったら……」
レオン「俺はマリーの父親になるな」
マリオン「……」
マリオン「勘弁してよ……」
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複雑すぎる親子関係。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m