理想を演じていると、本当の自分が見えなくなる。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
マリオン「オリビア・ベネットが引退ね……」
マリオン「ファンとしては悲しいけど、これでお母さんもゆっくり休めるわね」
ジェシー「世間は引退より、息子の存在に注目してるけどな」
マリオン「まさか息子がいることを公表するとはね」
ジェシー「今更発表しなくても良かったのに……いつ俺のことがバレるか、気が気じゃない」
マリオン「バレたらバレたで良いじゃない。良い客寄せになるわ」
ジェシー「マリオン……」
マリオン「冗談よ」
ジェシー「店の売り上げはどうだ?」
マリオン「今のところ順調よ。料理の評判も良いわ」
ジェシー「バイオレットのレシピのおかげだな」
マリオン「そうね」
ジェシー「でも、勝手に店のメニューにして良かったのか?」
マリオン「えぇ。バイオレットから許可をもらっているもの」
マリオン「あの子がSan Myshunoを離れる時に、私にオリジナルレシピをくれたのよ」
マリオン「今までお世話になったお礼ですって」
ジェシー「本当、義理堅いよな」
ジェシー「そういえば、San Myshunoの店は放置してるけど大丈夫なのか?」
マリオン「昨日、店長に連絡したわ。常連さんは寂しがっているけど、経営に問題はないそうよ」
ジェシー「そろそろ顔出さないとな」
マリオン「とりあえずSan Myshunoの店も順調で良かったわ」
ジェシー「私生活も順調だし、これで新店舗の経営が軌道に乗れば安泰だ」
マリオン「そうね」
ジェシー「……」
ジェシー「マリオン」
マリオン「何?」
ジェシー「ありがとうな」
マリオン「……」
マリオン「改まって、どうしたの?」
ジェシー「2年前は、どうなるかと思ったけど……」
ジェシー「ようやく自分らしい生き方に出会えた気がする」
マリオン「自分らしい生き方?」
ジェシー「マリオンと一緒になって、今まで自分がどれだけ無理していたか気づいたんだ」
マリオン「……」
ジェシー「セシルと別れたのは、あいつのためだと思ってた。ケヴィンの元に返すために、身を引いたんだって。でも……」
ジェシー「本当は、俺が逃げ出したかっただけだ」
マリオン「ジェシー……」
ジェシー「セシルにマリオンの店を紹介しなかったことを責められた時に、上手く答えられなかった」
ジェシー「今思えば、あいつの前では無理してカッコつけていたから、どこかに本当の自分を出せる場所が必要だったのかもしれない」
マリオン「……」
マリオン「私の前でも、カッコつけてくれて良いのよ?」
ジェシー「……ほどほどにしておく」
マリオン「それが良いわね」
ディラン「マジで!?兄貴、Sulaniに行ったのか?」
ディラン「良いなー、俺も南の島で遊びたかった」
エマ「遊びじゃなくて、友達の結婚式だって」
レナード「なぁ、クロエ」
クロエ「何?」
レナード「あのディランって人、本当に大学生なのか?」
クロエ「あー……うん、大学4年生だよ」
レナード「全然年上に見えないんだけど」
クロエ「……レナードの方が、よほど大人だよね」
レナード「一卵性の双子でも、選ぶ男は全然違うんだな」
クロエ「選ぶって……私たちは、ちょっと特殊な事情で付き合ってるからね」
クロエ「それにしても、よく好きでもない女の子と交際しようと思うね」
レナード「好きでもない?」
クロエ「だって、私と付き合ってるのは、パパとお近づきになりたいからでしょう?」
レナード「俺は、クロエのこと好きだよ」
クロエ「え?でも……」
レナード「学生ラウンジで初めて会った時に、可愛い子だと思った」
クロエ「……そうなの?」
クロエ「えーっと……一目惚れってこと?」
レナード「かもね」
クロエ「……」
クロエ「そういうことは、付き合う前に言ってよ……」
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レナードにも、それなりに恋愛感情はあったようです。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m