理想と現実のバランスを見極められるのが、大人。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
ディラン「兄貴、Sulaniに行ってたんだって?」
ライアン「あぁ」
ライアン「自然保護に関する重要な情報を得た。来週から調査を始めるから、お前も手伝え」
ディラン「あー、そのことなんだけど……」
ライアン「どうした?」
ディラン「俺、自然保護活動家になるのはやめた」
ライアン「え?……どういうことだ?」
ディラン「自然保護活動を体験して、勉強になったし面白かったけど……兄貴ほどの情熱はないって気付いたんだ。だから……」
ディラン「実家を継ぐことにした」
ライアン「実家を継ぐって……お前、それで良いのか?」
ディラン「実家の仕事は嫌いじゃないし、息子が二人もいるのにどちらも家を継がないなんて、さすがに親父やお袋がかわいそうだろう?」
ディラン「どうせやりたいこともないんだ。だったら、親孝行でもした方が良い」
ライアン「ディラン……」
ディラン「エマも獣医として働けるなら、俺がどんな仕事をしていても気にしないっていうし……まともな会社で働けば、エマのお父さんも結婚を認めてくれるかもしれない」
ライアン「今回は行き当たりばったりでなく、ちゃんと考えたんだな」
ディラン「生まれて初めて頭使ったかも」
ディラン「兄貴、ありがとう。短い間だけど、兄貴と一緒に働けて本当に楽しかったよ」
ディラン「実家は俺が面倒見るから、兄貴は安心して自然保護活動に専念してくれ」
ライアン「面倒ねぇ……しばらくはお前が面倒見てもらう側だろうけどな」
ライアン「将来が楽しみだ」
ディラン「……」
ディラン「期待に応えられるよう頑張るよ」
リタ「ただいま」
ライアン「おかえり」
リタ「あらディラン、来ていたの」
ライアン「エイデンとラナの面倒を見に来てくれたんだ」
リタ「そうなの?ありがとう。卒業が迫って大変な時に悪いわね」
ライアン「リタ、ディランは自然保護活動家にはならないらしい」
リタ「え?」
リタ「……まさか本当に南の島に移住するつもり?」
ディラン「違うよ」
ディラン「兄貴に代わって実家を継ぐことにした」
リタ「え?」
リタ「……あんなに嫌がっていたのに、会社を継ぐの?」
ディラン「そう。繰り上がりでイエロー家の長男になったことだし、このまま家も会社も丸ごと継ぐことにしたんだ」
リタ「ディラン……大きな決断をしたわね。偉いわ」
ディラン「これで姉さんも安心だろう?」
リタ「そうね。いつも口うるさい義姉さんも、今回はあなたを見直した」
ディラン「口うるさいなんて思ってねぇよ。心配してくれてありがとう」
リタ「……」
リタ「エマとの将来を応援しているわ」
レナード「獣医?」
クロエ「うん」
クロエ「そのために、私たちは親元を離れて今の高校に進んだの」
レナード「そうなんだ」
レナード「それじゃあ、将来は動物病院を開業するつもり?」
クロエ「エマと二人で開業できたら良いけど……まずはどこかの動物病院に勤務して、経験を積ませてもらうことになると思う」
レナード「俺が会社を継いだら、クロエとエマに投資しようかな」
クロエ「うーん……申し出はありがたいけど、私たちにはもうスポンサーがいるから大丈夫」
レナード「スポンサー?」
クロエ「そういえば、レナードのお父さんの話は聞いたけど、お母さんはどうしているの?」
レナード「モデル復帰を目指してる」
クロエ「……モデルさんだったの?」
レナード「結婚前はね。一度は引退したけど、離婚を機に復帰することにしたらしい」
レナード「もう需要はないからやめとけって言ったんだけど……今は愛人と暮らしながら、復帰のチャンスを伺ってるよ」
クロエ(愛人……?)
クロエ(レナードの家族って、想像以上に複雑かも……)
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クロエとエマには、ゴールド財閥というスポンサーがついています。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m