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リアム「レイ」
リアム「またオーナーからジェシーさんのサポートお願いされたのか?」
レイ「……あぁ」
リアム「幸いSan Myshuno店の経営は安定してる。今は、Del Sol Valley店の売上アップがグループ全体の目標だろう?」
リアム「Del Sol Valley店にはオーナーがいるとはいえ、コンサルの仕事と掛け持ちだから忙しいんだ。2店舗任されるなんて、ある意味名誉なことだぞ」
レイ「わかってる」
レイ「わかってはいるが、俺の努力がジェシーさんの功績として認められることに腹が立つ」
リアム「お前、ジェシーさんが絡むと途端に心が狭くなるよな」
リアム「オーナー自身がサポートを依頼してるんだぞ?ジェシーさんの功績はお前の功績としても認められるって」
レイ「……」
リアム「なぁ、レイ」
リアム「……ったく」
カレン「リアム君」
リアム「カレンちゃん……」
リアム「サムは?」
カレン「お部屋で小説を書いてるよ」
リアム「……そうか」
カレン「レイちゃんどうしたの?」
リアム「あー……気にしなくて良い。やりたくない仕事を任されて機嫌が悪いだけだ」
カレン「……」
カレン「『ジェシーさん』って名前よく聞くけど……そんな人お店にいたっけ?」
リアム「え?」
リアム「いや……ジェシーさんは今、Del Sol Valley店にいる」
カレン「新しいお店?」
リアム「そう。そこの店長を任されてるんだ」
カレン「そうなんだ。それじゃあ、レイちゃんのライバルってこと?」
リアム「まぁな」
リアム「元々はただの常連客だったんだけど、San Myshuno店で働くようになって、今はオーナーと交際中」
カレン「……レイちゃんは、オーナーさんのことが好きなの?」
リアム「え?」
カレン「ジェシーさんにオーナーさんを取られちゃったから怒ってるの?」
リアム「あぁ……えっと、そういう意味じゃなくて……」
リアム「レイは、オーナーに対して恋愛感情は持っていない。でも、仕事上では一番のパートナーでありたいと思ってるんだ」
カレン「……」
リアム「あいつがジェシーさんに対して怒ってる理由は、経営や接客の経験も知識もないくせに、Del Sol Valley店の店長って大役を任されているからだ」
リアム「カレンちゃんも、レイの性格はわかってるだろう?」
リアム「レイは、経営の才能はあっても接客には向いてないんだ。それでも、オーナーに認められたい一心でSan Myshuno店を任されるまでになった」
カレン「レイちゃんは努力の人だよね。そういうところが本当にカッコいい!」
リアム「……あ、そう」
リアム「ジェシーさんは、経営や接客の経験や知識は浅いけど、実は音楽業界では有名な人なんだ」
カレン「そうなの?」
リアム「『音楽が楽しめる店』をコンセプトにしたDel Sol Valley店の立ち上げでは、誰よりも頑張っていたし、実際、ジェシーさんのお陰で音楽業界の常連がたくさん増えた」
リアム「兄貴肌の頼りになる人で、俺のバンド活動に関してもアドバイスくれたりしてさ、とにかく接客が上手いんだ」
カレン「リアム君のお話だと良い人みたいだけど……どうしてレイちゃんは嫌ってるの?」
リアム「……」
リアム「あいつは、オーナーに依存してるんだよ」
カレン「依存?」
リアム「捨て犬が拾ってくれた飼い主に懐くように、レイはオーナーの一番でないと気が済まないんだ」
リアム「オーナーは誰よりもレイを頼りにしてるし、俺たちスタッフだって、うちのNo.2は誰だと聞かれれば間違いなくレイだと答える。でも……」
リアム「本人だけが自分の評価をわかっていない」
リアム「経営を得意とするレイと接客を得意とするジェシーさんが手を組めば、3店舗目も夢じゃないってのに……」
リアム「正反対の二人には、難しい話なのかもしれないな」
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