Sims 7 days

PC版『The Sims4』の創作Blogです。シムたちのオリジナルストーリーを展開中。※一部BL要素を含みます。

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【Sims4】#10 正反対の二人【San Myshuno】

 

 Season 1のまとめは、こちら。 

 Season 2のまとめは、こちら。 

 

 

リアム「レイ」

 

リアム「またオーナーからジェシーさんのサポートお願いされたのか?」

レイ「……あぁ」

 

リアム「幸いSan Myshuno店の経営は安定してる。今は、Del Sol Valley店の売上アップがグループ全体の目標だろう?」

 

リアム「Del Sol Valley店にはオーナーがいるとはいえ、コンサルの仕事と掛け持ちだから忙しいんだ。2店舗任されるなんて、ある意味名誉なことだぞ」

レイ「わかってる」

 

レイ「わかってはいるが、俺の努力がジェシーさんの功績として認められることに腹が立つ」

リアム「お前、ジェシーさんが絡むと途端に心が狭くなるよな」

 

リアム「オーナー自身がサポートを依頼してるんだぞ?ジェシーさんの功績はお前の功績としても認められるって」

 

レイ「……」

リアム「なぁ、レイ」

 

リアム「……ったく」

 

カレン「リアム君」

リアム「カレンちゃん……」

 

リアム「サムは?」

 

カレン「お部屋で小説を書いてるよ」

リアム「……そうか」

 

カレン「レイちゃんどうしたの?」

リアム「あー……気にしなくて良い。やりたくない仕事を任されて機嫌が悪いだけだ」

 

カレン「……」

 

カレン「『ジェシーさん』って名前よく聞くけど……そんな人お店にいたっけ?」

リアム「え?」

 

リアム「いや……ジェシーさんは今、Del Sol Valley店にいる」

 

カレン「新しいお店?」

リアム「そう。そこの店長を任されてるんだ」

 

カレン「そうなんだ。それじゃあ、レイちゃんのライバルってこと?」

リアム「まぁな」

 

リアム「元々はただの常連客だったんだけど、San Myshuno店で働くようになって、今はオーナーと交際中」

 

カレン「……レイちゃんは、オーナーさんのことが好きなの?」

リアム「え?」

 

カレン「ジェシーさんにオーナーさんを取られちゃったから怒ってるの?」

リアム「あぁ……えっと、そういう意味じゃなくて……」

 

リアム「レイは、オーナーに対して恋愛感情は持っていない。でも、仕事上では一番のパートナーでありたいと思ってるんだ」

 

カレン「……」

リアム「あいつがジェシーさんに対して怒ってる理由は、経営や接客の経験も知識もないくせに、Del Sol Valley店の店長って大役を任されているからだ」

 

リアム「カレンちゃんも、レイの性格はわかってるだろう?」

 

リアム「レイは、経営の才能はあっても接客には向いてないんだ。それでも、オーナーに認められたい一心でSan Myshuno店を任されるまでになった」

 

カレン「レイちゃんは努力の人だよね。そういうところが本当にカッコいい!」

リアム「……あ、そう」

 

リアム「ジェシーさんは、経営や接客の経験や知識は浅いけど、実は音楽業界では有名な人なんだ」

カレン「そうなの?」

 

リアム「『音楽が楽しめる店』をコンセプトにしたDel Sol Valley店の立ち上げでは、誰よりも頑張っていたし、実際、ジェシーさんのお陰で音楽業界の常連がたくさん増えた」

 

リアム「兄貴肌の頼りになる人で、俺のバンド活動に関してもアドバイスくれたりしてさ、とにかく接客が上手いんだ」

 

カレン「リアム君のお話だと良い人みたいだけど……どうしてレイちゃんは嫌ってるの?」

 

リアム「……」

 

リアム「あいつは、オーナーに依存してるんだよ」

 

カレン「依存?」

リアム「捨て犬が拾ってくれた飼い主に懐くように、レイはオーナーの一番でないと気が済まないんだ」

 

リアム「オーナーは誰よりもレイを頼りにしてるし、俺たちスタッフだって、うちのNo.2は誰だと聞かれれば間違いなくレイだと答える。でも……」

 

リアム「本人だけが自分の評価をわかっていない」

 

リアム「経営を得意とするレイと接客を得意とするジェシーさんが手を組めば、3店舗目も夢じゃないってのに……」

 

リアム「正反対の二人には、難しい話なのかもしれないな」

 

 

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