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カレン「リアム君とサム、昨日も会話が少なかったね」
レイ「まだサムの怒りが収まっていないからな」
カレン「リアム君、ちゃんと謝ったのかな？」
レイ「謝ったらしいが、あいつ基準の『ちゃんと』だから期待はできない」
カレン「リアム君とサムが仲悪いと、カレンも辛い」
レイ「……」
レイ「俺もお前が落ち込んでいると、調子が狂うな」
カレン「それって……」
レイ「普段元気に走り回っている子供が急に大人しくなると不安を覚える、あれだ」
カレン「……子供？」
レイ「カレン、Del Sol Valleyに行かないか？」
カレン「え？」
レイ「仕事でオーナーに呼ばれているんだ。お前、以前Del Sol Valleyに行きたいと言っていただろう？」
レイ「気晴らしに一緒に行くか？」
カレン「もちろん、行く！」
カレン「レイちゃんとDel Sol Valleyでデート、嬉しいな」
レイ「デートじゃない。ただの同行だ」
カレン「Del Sol Valley店は初めてだから、すごく新鮮」
レイ「それは良かったな」
マリオン「レイ！よく来たわね」
レイ「オーナー、お疲れ様です」
マリオン「……あら？そちらは？」
カレン「初めまして。カレンです」
マリオン「レイが女の子と一緒なんて珍しいわね」
レイ「カレン、俺はオーナーと話しがある。店にいても良いし近くを散策しても良いが、迷子にだけはなるなよ」
カレン「迷子って……カレン、子供じゃないよ」
マリオン「なんだか不思議な組み合わせね」
マリオン「下に行けばスタッフがいるから、欲しいものがあったら頼むと良いわ」
マリオン「少しの間、レイを借りるわね」
カレン「はい」
カレン（あの人が、レイちゃんの恩人のオーナーさんか……）
カレン（優しそうだし、綺麗な人だったな……）
ジェシー「……あ？お客さん？」
ジェシー「すみません、まだ開店準備中で……」
カレン「お客さんじゃないです。レイちゃんと一緒です」
ジェシー「レイちゃん？」
ジェシー「……あの店長の知り合いか」
カレン「はい、カレンです」
カレン「レイちゃんなら上でオーナーさんと話してますよ」
ジェシー「あぁ、いいんだ。俺は会わない方が良い」
ジェシー「あの店長は俺を嫌っているからな」
カレン「……」
カレン「もしかして、あなたが『ジェシー』さん？」
ジェシー「俺を知ってるのか？」
カレン「『店長が嫌ってる』って言葉でわかった」
ジェシー「………………なるほど」
ジェシー「何か飲むか？」
カレン「良いんですか？」
ジェシー「レイの知り合いだからって意地悪しないから安心しろよ」
カレン「……」
カレン「ジェシーさんは、レイちゃんのこと嫌いじゃないんですか？」
ジェシー「俺？」
ジェシー「嫌いっていうより、苦手かな」
ジェシー「周りは俺たちに仲良くしろってうるさいけど……俺は現状のままで満足だ」
カレン「どうして？」
ジェシー「嫌われることで得られるメリットもあるんだよ」
カレン「……メリット？」
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m
