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ウォルター「ルイスさん！」
ルイス「ウォルター。こんにちは」
ウォルター「こんにちは」
ウォルター「仕事帰り？」
ルイス「そうだよ。今日は早番だったんだ」
ウォルター「少し話せる？」
ウォルター「この間はありがとう」
ルイス「え？」
ウォルター「お父さんと話してくれたでしょう？」
ウォルター「何を話したのかは教えてくれなかったけど、お父さんがルイスさんに感謝してたよ」
ルイス「あれからお父さんとは何か変わったことはあった？」
ウォルター「ううん。相変わらずかな」
ルイス「そうか……」
ルイス「ねぇ、ウォルター」
ウォルター「何？」
ルイス「お母さんは今、どうしてるの？」
ウォルター「お母さん？」
ウォルター「家を出てからしばらくは、定期的に会ってたよ。でも……3年前にお母さんが再婚して赤ちゃんが産まれてからは、一度も会ってない」
ウォルター「もう僕のことは、どうでも良いみたい」
ルイス「ウォルター……」
ルイス「赤ちゃんが産まれたばかりで忙しいんじゃないかな？」
ウォルター「いいんだ」
ウォルター「今更会っても話すことなんてないし、お母さんが幸せならそれで良い」
ルイス（実の母親も頼れない状況なのか……）
ルイス「この間一緒にいた男性が、学校の先生？」
ウォルター「あぁ、ディック先生？」
ウォルター「僕やお父さんのことを気にかけてくれる良い先生なんだけど、変人なんだ」
ルイス「……変人？」
ウォルター「先生は、お父さんのことが好きなんだって」
ルイス「恋人ってこと？」
ウォルター「ううん。先生が一方的にお父さんに好意を寄せてるだけだよ」
ウォルター「最初はお母さんと勘違いしてるのかと思ったけど、違うみたい」
ウォルター「先生は、お父さんが男性でも女性でも構わないんだって」
ルイス「……そうなんだ」
ルイス「お父さんはディック先生のこと好きじゃないの？」
ウォルター「良い人だけど、恋愛対象じゃないって言ってた」
ウォルター「付き合うならルイスさんみたいな穏やかで優しそうな人が良いって言ってたよ」
ルイス「え？」
ウォルター「安心して。『ルイスさんは女性にモテるだろうからお父さんじゃ無理だよ』って釘刺しておいたから」
ウォルター「ルイスさんだって、自称・女性の男性に言い寄られても迷惑でしょう？」
ルイス「そうだな……」
ルイス「俺は女性よりも男性の方が好きだから問題ないけど……」
ルイス「どちらかといえば、女性よりも男性の格好をしているお父さんと付き合いたいかな」
ウォルター「……え？」
ウォルター「ルイスさん……男性が好きなの？」
ルイス「そうだよ」
ウォルター「……」
ウォルター（これはチャンスなのかもしれない……）
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m
