去るべき者と、在るべき者ーー
↓第1話はこちら
レイチェル「どうするのよ?ジュリアンがいなくなるなんて、こんなはずじゃ……」
キース「今、護衛係の連中が捜している。すぐに見つかるだろう」
キース「それよりも、アレクシスが戻って来ないか心配だ」
レイチェル「まさか……戻って来る可能性があるの?」
キース「ワイアットが、アレクシスに会いに行ったようだ」
レイチェル「マズいじゃない……」
レイチェル「どうしよう……どうしたら良いの?」
キース「落ち着け」
キース「戻って来たとしても、父親を看取るため。一時的なものだろう」
レイチェル「もしもアレクシスが、この家を継ぐと言い出したら?」
キース「……」
キース「ジュリアンを後継者に指名させることもできなければ、アレクサンダーを殺すこともできなかった。挙げ句にジュリアンの失踪……」
キース「アレクシスがこの家を継ぐと言い出したら、この計画は終わりだな」
レイチェル「そんな……」
リック「マリア、旦那様のご様子はどうだ?」
マリア「ずっと眠っていらっしゃるわ」
マリア「そういえば、朝からワイアットが見えないんだけど……あなた知らない?」
リック「ワイアットは、アレクシス様に会いに行った」
マリア「アレクシス様に……?」
リック「あぁ」
リック「旦那様から手紙を渡すよう、頼まれたらしい」
マリア「……」
マリア「戻って来てくださるのかしら?」
リック「さぁな」
マリア「ジュリアン様は?」
リック「捜索中だ。姿を消すようなことを言っていたから、近くにはいないかもしれないが……」
リック「今、うちの連中に捜させている」
マリア「アレクシス様に続いて、ジュリアン様まで失踪するなんて……」
マリア「ゴールド家はいよいよ終わりなのかしら?」
リック「縁起でもないことを言うな」
リック「大丈夫。旦那様は、全てわかった上で入念に準備していたんだ。俺たちがゴールド家を信じなくてどうする」
マリア「……そうね」
▶︎Season 2に続く……。
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後継者候補の失踪が、この家の恒例行事になりつつあります。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m