Sims 7 days

PC版『The Sims4』の創作Blogです。シムたちのオリジナルストーリーを展開中。※一部BL要素を含みます。

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【Sims4】#16 究極の選択(前編)【Del Sol Valley】

 

 Season 1のまとめは、こちら。 

 Season 2のまとめは、こちら。 

 

 

ジェームズ『アメリア様』

 

アメリア『ジェームズ……』

ジェームズ『どうしてアメリア様が出て行かなければならないのですか?』

 

アメリア『ゴールド家当主の決定は絶対。お兄様の命令には従わなければいけないの』

 

ジェームズ『でも……アメリア様は、高貴な血を引くゴールド家の後継者の一人です』

 

ジェームズ『アメリア様がいたから、ゴールド家の今があるとみんな言っています。その気になれば、当主になることだって……』

アメリア『ジェームズ』

 

アメリア『それ以上は言わないで』

 

アメリア『ゴールド家の行く末を見守れないことは残念だけれど……私自身は、当主の座なんて望んでいないわ』

 

アメリア『お兄様が、アレクシスが、ゴールド家に仕えるあなた達が幸せになってくれればそれで良い』

 

アメリア『私の願いは、それだけよ』

 

 

 

セドリック(アメリア様……)

ハンナ「エイベル先生!」

 

ハンナ「いい加減にしてください!!」

セドリック(……ハンナ様?)

 

ハンナ「ここ数ヶ月締切を守らないばかりか、いよいよ連載まで休載することになるなんて……」

 

ハンナ「このまま休載が続けば、先生の唯一の連載を打ち切られることになりますよ!」

エイベル「うるせーな……」

 

エイベル「お前のところのマイナー出版社が潰れずに済んでいるのは、誰の寄付のお陰だと思っているんだ?」

ハンナ「っ……エイベル先生のお陰ですけど……」

 

エイベル「連載を打ち切って困るのはお前たちの方だろう?俺が他の出版社に乗り換えても良いのか?」

ハンナ「それは……」

 

エイベル「俺は今忙しいんだ。寄付が欲しけりゃ、たった数回の休載くらいでガタガタ言うな」

 

ハンナ「……とにかく、もう私では先生のことを庇いきれません。一度、編集長に会ってください」

 

エイベル「面倒くせぇな。酒が飲める場所じゃなけりゃ応じないぞ」

ハンナ(この野郎……)

 

ハンナ「わかりました。17時にラウンジを予約しておきます。これで良いでしょう?」

 

ハンナ「絶対に来てくださいね!」

エイベル「わかってるって」

 

ハンナ「ったく……」

セドリック「ハンナ様」

 

ハンナ「……セドリックさん?」

 

 

 

 

 

エイベル「市街地に来るのは久しぶりだな」

 

エイベル「あの家から出ること自体、数ヶ月ぶりか……」

セドリック「エイベル様」

 

セドリック「リストが完成していないのに外出するなんて、ジュリアン様に見つかれば怒られますよ」

 

エイベル「どうして俺がジュリアンの顔色を窺わないといけないんだ?」

 

エイベル「リストのことを忘れたわけじゃない。たまには息抜きくらいさせろ」

セドリック「エイベル様……」

 

セドリック「今はリストの件がなくとも、エイベル様ご自身が狙われる危険性があるんです。安易に外出することはお控えください」

 

エイベル「お前が一緒なんだから大丈夫だろう?」

 

エイベル「何のための護衛だ。近くの店に飲みに行くこともできないなら、お前がいる意味ないだろう?」

 

セドリック「そういう問題では……」

エイベル「それにしても、ハンナの奴遅いな」

 

エイベル「この俺がわざわざ出向いてやっているってのに、迎えにも来ないなんてどういう了見だ?」

 

セドリック「……様子がおかしいですね」

エイベル「おかしい?」

 

オーウェン「ハンナなら来ないぜ」

 

オーウェン「この店は、俺が貸切にさせてもらったからな」

 

エイベル「出版社の人間……にしては胡散臭いな」

セドリック「エイベル様」

 

エイベル「俺に何の用だ?」

 

エイベル「オーウェン・シルバー」

 

 

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