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ジェームズ『アメリア様』
アメリア『ジェームズ……』
ジェームズ『どうしてアメリア様が出て行かなければならないのですか?』
アメリア『ゴールド家当主の決定は絶対。お兄様の命令には従わなければいけないの』
ジェームズ『でも……アメリア様は、高貴な血を引くゴールド家の後継者の一人です』
ジェームズ『アメリア様がいたから、ゴールド家の今があるとみんな言っています。その気になれば、当主になることだって……』
アメリア『ジェームズ』
アメリア『それ以上は言わないで』
アメリア『ゴールド家の行く末を見守れないことは残念だけれど……私自身は、当主の座なんて望んでいないわ』
アメリア『お兄様が、アレクシスが、ゴールド家に仕えるあなた達が幸せになってくれればそれで良い』
アメリア『私の願いは、それだけよ』
セドリック(アメリア様……)
ハンナ「エイベル先生!」
ハンナ「いい加減にしてください!!」
セドリック(……ハンナ様?)
ハンナ「ここ数ヶ月締切を守らないばかりか、いよいよ連載まで休載することになるなんて……」
ハンナ「このまま休載が続けば、先生の唯一の連載を打ち切られることになりますよ!」
エイベル「うるせーな……」
エイベル「お前のところのマイナー出版社が潰れずに済んでいるのは、誰の寄付のお陰だと思っているんだ?」
ハンナ「っ……エイベル先生のお陰ですけど……」
エイベル「連載を打ち切って困るのはお前たちの方だろう?俺が他の出版社に乗り換えても良いのか?」
ハンナ「それは……」
エイベル「俺は今忙しいんだ。寄付が欲しけりゃ、たった数回の休載くらいでガタガタ言うな」
ハンナ「……とにかく、もう私では先生のことを庇いきれません。一度、編集長に会ってください」
エイベル「面倒くせぇな。酒が飲める場所じゃなけりゃ応じないぞ」
ハンナ(この野郎……)
ハンナ「わかりました。17時にラウンジを予約しておきます。これで良いでしょう?」
ハンナ「絶対に来てくださいね!」
エイベル「わかってるって」
ハンナ「ったく……」
セドリック「ハンナ様」
ハンナ「……セドリックさん?」
エイベル「市街地に来るのは久しぶりだな」
エイベル「あの家から出ること自体、数ヶ月ぶりか……」
セドリック「エイベル様」
セドリック「リストが完成していないのに外出するなんて、ジュリアン様に見つかれば怒られますよ」
エイベル「どうして俺がジュリアンの顔色を窺わないといけないんだ?」
エイベル「リストのことを忘れたわけじゃない。たまには息抜きくらいさせろ」
セドリック「エイベル様……」
セドリック「今はリストの件がなくとも、エイベル様ご自身が狙われる危険性があるんです。安易に外出することはお控えください」
エイベル「お前が一緒なんだから大丈夫だろう?」
エイベル「何のための護衛だ。近くの店に飲みに行くこともできないなら、お前がいる意味ないだろう?」
セドリック「そういう問題では……」
エイベル「それにしても、ハンナの奴遅いな」
エイベル「この俺がわざわざ出向いてやっているってのに、迎えにも来ないなんてどういう了見だ?」
セドリック「……様子がおかしいですね」
エイベル「おかしい?」
オーウェン「ハンナなら来ないぜ」
オーウェン「この店は、俺が貸切にさせてもらったからな」
エイベル「出版社の人間……にしては胡散臭いな」
セドリック「エイベル様」
エイベル「俺に何の用だ?」
エイベル「オーウェン・シルバー」
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