喜びも悲しみも、共に分かち合えるのが親友であるーー
ガチャ
セシル「ただいま」
ケヴィン「……おかえり」
近頃、セシルの様子がおかしい……。
以前は家を空けることはあっても、精々2、3日で帰って来た。
最近は、2週間から3週間は帰って来ないし、帰って来てもまたすぐに出かけてしまう。
それに……。
ケヴィン「San Myshunoは楽しかったか?」
セシル「別に」
ケヴィン「仕事、順調なのか?」
セシル「まぁな」
ケヴィン「………………」
二人で過ごす時間が減った上に、会話自体も減ってしまった。
ケヴィン「セシル、来週は……」
セシル「悪い、電話して来る」
ケヴィン「……あぁ」
家にいても、視線すら合わない……。
極め付けはーー
セシル「あぁ、今着いた」
セシル「そうなのか?じゃあ、来週また顔出す」
セシル「え?何でだよ……わかった、言えばいいんだろ?」
セシル「愛してるよーー」
ケヴィン「……」
どうやらセシルには、彼女ができたらしい。
バカだよな。
何年も同居していて、すっかり忘れていた。
勝手にセシルは俺たちの家族だと思っていたけれど、それは違う。
セシルだってもういい歳なんだから、いつ自分の家庭を築いても不思議じゃない。
そんな当たり前のことを、今の今まで気付けずにいたなんて……。
大切な親友に春が来たんだ。
こんなに嬉しいことはないし、一緒になって喜ぶべきだろう。それが、親友だ。
セシルだって、俺とリリアンのことを心から祝福してくれたじゃないか。
それなのに……。
ケヴィン「最低だ、俺ーー」
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本当に彼女かな?
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m