縁がある場所には、何度でも戻って来る。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
ウィル「レストランは好調?」
バイオレット「あなたやルナが手伝ってくれているおかげで、どうにか回せているわ」
ウィル「思ったよりもお客さんが入ってくれて良かった」
バイオレット「でも、これ以上忙しくなるならスタッフを増やさないと」
ウィル「そうだね」
ウィル「今日の閉店予定は何時?」
バイオレット「22時を予定しているけど……お客さんの引きが早ければ、もっと早く締める予定」
ウィル「オープンから何ヶ月も頑張ってきたからね。この辺で少し休んだ方が良い」
バイオレット「そうね」
ウィル「バイオレット、閉店後に少し話せるかな?」
バイオレット「え?」
バイオレット「良いわよ。私もあなたに話したいことがあるの」
ウィル「そう」
ウィル「それじゃあ、家で話そう」
バイオレット「わかったわ」
ウィル「また後で」
バイオレット「えぇ」
バイオレット「……」
ウィル「お疲れさま」
バイオレット「話って何?」
ウィル「あぁ」
ウィル「先日、クリスから電話があった」
バイオレット「クリスから?」
ウィル「警察官として復職するようにと言われた」
バイオレット「……え?」
バイオレット「どうしてクリスが……?」
ウィル「ゴールド財閥の会長が、そう望んでいるそうだ」
バイオレット「……なぜ?」
ウィル「Sulaniの自然破壊を先導している組織の調査をしてほしいらしい」
バイオレット「危険じゃないの?」
ウィル「安全だとはいえないかな」
ウィル「どの道、揉め事があれば俺が呼ばれるんだ。権限を持たないよりも持っていた方が、安心ではある」
バイオレット「そう……」
バイオレット「この話、引き受けるのね」
ウィル「あぁ。ゴールド財閥には恩もあるし、この辺で少し貢献しておかないとね」
バイオレット「……」
ウィル「それに……」
ウィル「結婚を考えるなら、安定した収入もあった方が良い」
バイオレット「ウィル……」
ウィル「そういえば、バイオレットの話は何?」
バイオレット「え?」
ウィル「バイオレットも話があるって言っていただろう?」
バイオレット「それは……」
バイオレット「どういうこと?」
ハワード「大変申し上げにくいのですが……」
ハワード「バイオレットさんの場合は、子供をつくることはできても、お腹の中でうまく育たない可能性が高いということです」
バイオレット「……子供は望めないってこと?」
ハワード「望めないというわけではありません。ただ、可能性は低いという話です」
バイオレット「……」
ハワード「バイオレットさん、どうか気を落とさないでください」
ハワード「San Myshunoに産婦人科に勤める友人がいます。紹介しますので、一度診察を受けてみてはいかがでしょう?」
ハワード「専門医であれば、何か良い治療方法を知っているかもしれません」
バイオレット「……わかったわ」
ハワード「紹介状を用意するので、できたらお渡しします」
バイオレット「ありがとう」
ウィル「バイオレット?」
バイオレット「え?」
ウィル「それで?話って何?」
バイオレット「……」
バイオレット「今度で良いわ。疲れたから、早く休みたいの」
ウィル「そう……」
バイオレット「シャワーを浴びてくるわね」
ウィル「あぁ」
ウィル「……」
ウィル「あの顔は、何か隠しているな」
----------------------------------------
隠し事が苦手なバイオレット、隠し事を見抜くのが得意なウィル。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m