大きな船を動かすには、大きな動力が必要である。
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セシル「お前がクリスの後輩か?」
ライアン「初めまして。Sulani自然保護団体代表のライアン・イエローです」
セシル「クロエとエマが世話になったな」
ライアン「礼は結構です。世話になったのはこちらの方だ」
ライアン「クロエとエマを交渉の材料にする気はありません。今日は、自然保護団体の代表として伺いました」
セシル「見上げた心がけだな、気に入った。話を聞こう」
ライアン「自然保護活動は、今日明日で成し遂げられるものではありません。数十年、数百年という時間をかけて、初めて一定の成果が望めるものです」
ライアン「特に、今まで自然破壊や動物実験を繰り返して、方々から恨みを買っているゴールド財閥がそのイメージを覆すには、時間がかかる」
クリス「ライアン!失礼だろう」
セシル「構わない」
セシル「事実だ」
クリス「会長……」
ライアン「ゴールド財閥と自然保護団体が一定の結果を出すためには、数十年、数百年に渡るパートナーシップが必要です」
ライアン「パートナーとは、対等であるべきだ。どちらかが損をすれば、関係は崩れてしまう」
ライアン「我々が長く手を取り合うには、ウィンウィンの関係が必須です」
セシル「それで?その関係をどう築くつもりだ?」
ライアン「アレクシスさん」
ライアン「俺は今日、ゴールド家の資産を引き出すためにここに来たわけじゃない」
ライアン「あなたと本当の意味で信頼関係を築きに来た。それを、今から証明します」
セシル「……証明だと?」
ガチャッ
ルナ「クリス!」
クリス「……ルナ?」
クリス「どうしてここに?」
セシル「その子は?」
クリス「娘のルナです」
ライアン「アレクシスさん、プールをお借りできますか?」
クリス「ライアン……?」
セシル「初対面のクセに図々しいな。まぁ、良い」
セシル「ワイアット」
ワイアット「かしこまりました」
ワイアット「こちらへどうぞ」
クリス「………………」
ライアン「ルナ、準備は良いか?」
ルナ「うん!任せて」
クリス「ライアン、何をするつもりだ?」
ライアン「まあ、見ていてください」
クリス「お前、まさかルナに……」
セシル「あー……気持ちは有り難いが、俺は既婚者であり子供もいる身だ。こういうサービスは受けかねる」
クリス「サービスじゃありません!人の娘を邪な目で見ないでください」
クリス「ライアン!」
ライアン「先輩が言ったんですよ。ゴールド財閥の会長は、信頼の置ける人だと」
ライアン「サボり癖が酷くて、屁理屈こねては仕事から逃げ回ってるけど……」
セシル「あ?」
ライアン「先見の明を持っていて、良くも悪くも恐ろしいほどに賢い人だと」
セシル「……」
ライアン「俺はアレクシスさん、あなたのことは何も知らない。でも、先輩のことは信頼しています」
クリス「ライアン……」
ライアン「これからSulaniの秘密をお見せします」
ライアン「ウィンウィンの関係を築くカギとなる、最大の秘密を」
ライアン「ルナ、頼む」
ルナ「OK、行くよ!」
バシャンッ
クリス「ルナ……!!」
セシル「……」
ワイアット「……」
リック「……」
セシル「人魚……?」
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さり気なくセシルをディスる、怖いもの知らずのライアン。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m