Sims 7 days

PC版『The Sims4』の創作Blogです。シムたちのオリジナルストーリーを展開中。※一部BL要素を含みます。

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【Sims4】#144 新時代への挑戦(後編)【Season 2】

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自分を犠牲にしてでも、護りたいものがある。

 

 Season 1のまとめは、こちら。 

 Season 2のまとめは、こちら。 

 

 

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ライアン「これが、Sulaniの秘密です」

 

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セシル「……どういう仕組みだ?」

 

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ライアン「タネも仕掛けもありません。本物の『人魚』です」

クリス「ライアン、お前……」

 

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セシル「ふざけるな。人魚なんてオカルトじみたもの、俺が信じるとでも思ったのか?」

クリス「あの……お言葉ですが、会長の弟さんは『ヴァンパイア』ですよね?」

 

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クリス「ヴァンパイアが存在するんです。人魚が存在してもおかしくないでしょう?」

 

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ワイアット&リック(確かに……!!)

 

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セシル「クリス……お前、本気か?」

 

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クリス「……ライアンの言う通りです」

 

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クリス「ルナは、Sulaniの島民と人魚の間に生まれた子です。ルナだけじゃない。Sulaniには、本物の人魚がたくさん存在しています」

 

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ルナ「もう上がっても良い?」

ライアン「あぁ。ありがとう、ルナ」

 

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ルナ「どういたしまして。久々に広い場所で泳げて気持ち良かった」

クリス「それは良かった。でも、もう上がっておいで」

 

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セシル「………………」

 

 

 

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セシル「それで?」

 

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セシル「人魚が実在しているからといって、それがゴールド財閥の利益にどう繋がるんだ?」

 

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セシル「見せ物にでもしようというのか?」

ライアン「まさか」

 

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ライアン「人魚は、海の世界をよく知っています。人間がまだ発見していない、天然資源についても」

 

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セシル「天然資源だと?」

ライアン「Sulaniの海には、多くの天然資源が眠っています。しかし、研究が進んでいないせいで、その存在は世間に知られていない」

 

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ライアン「自然保護区として支援すれば、ゴールド財閥はSulaniに影響力を持てます。政府も莫大な支援をしてくれるゴールド財閥の要望なら、容認せざるを得ない」

 

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ライアン「そこで、研究施設を作るんです」

セシル「研究施設?」

 

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ライアン「Sulaniの島民が食べていくためには、雇用が必要だ。でも、Sulaniの価値がわからない観光客を多く招けば、自然は破壊されてしまう」

 

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ライアン「その点、研究者であればSulaniの自然を尊重してくれる」

 

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ライアン「島に人が集まれば雇用が生まれ、島民は潤う。財閥としても、研究で有益な結果が出れば商業利用することができる」

 

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ライアン「幸い、近年Sulani研究は大きな注目を集めています。Sulaniに渡って研究したいという学者はたくさんいる」

 

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ライアン「ゴールド財閥が研究を支援するとわかれば、世界的な権威も名乗りを挙げるでしょう」

セシル「絵空事だな」

 

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セシル「自然保護活動に加えて、学者の研究まで支援しろと?」

 

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セシル「確かに有益な研究結果が出れば莫大な利益を生み出すが、あくまで可能性の話に過ぎない」

 

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セシル「これで有益な結果が出なければ、ゴールド財閥はどうなる?大損だ」

 

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セシル「うちの役員連中も納得しないだろう」

 

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ライアン「……」

 

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ライアン「そう言われると思っていました」

 

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ライアン「どうぞ」

 

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セシル「……何だ?」

 

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ライアン「Sulaniに眠る天然資源の一部を題材にした論文です」

 

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ライアン「天然資源の採掘方法から新時代のエネルギーとして活用する方法まで、全てのエビデンスが詰まっています」

セシル「誰の論文だ?」

 

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ライアン「リタ・オレンジ。俺の妻です」

 

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ライアン「リタは海洋生物学者であり、Sulani研究の第一人者です」

 

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セシル「クロエとエマがそんな話をしていたな。確か、Britechester大学の客員教授だと」

ライアン「この論文は、まだ学会に発表されていないものです」

 

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ライアン「学会にもどの機関誌にも発表していない。リタが、人生をかけて生み出した研究の結果です」

 

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ライアン「今後、Sulaniに研究施設を作って何の成果も得られなかったとしても、この論文があればゴールド財閥に最低限の利益は保証される」

 

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セシル「お前の妻は、納得しているのか?」

ライアン「Sulaniのためになるのならと、俺に託してくれました」

 

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ライアン「自分の研究でSulaniが救われるなら、見返りはいらないと」

セシル「……」

 

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ライアン「論文は、ゴールド財閥に寄贈します。この研究結果をどう活かそうとも、あなた方の自由だ」

 

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ライアン「どうか受け取ってください」

 

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セシル「……」

 

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セシル「お前たちの覚悟はわかった。役員会には、俺が直接話をしよう」

 

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セシル「クリス、この研究はお前が預かれ。その方がリタも安心だろう」

クリス「会長……承知しました」

 

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ライアン「ありがとうございます」

セシル「良い返事ができるかは、わからないぞ」

 

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ライアン「できますよ。動くと決めたら、徹底的にやり遂げる。あなたはそういう男だ」

 

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セシル「……」

 

 

 

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セシル「ライアン。お前は確か、Oasis Springsの建設会社の息子だったな」

ライアン「はい。会社は弟が継ぎましたが……俺の実家です」

 

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セシル「うちの傘下に入らないか?実家ごと歓迎しよう」

ライアン「え?」

 

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セシル「自然保護活動を行う上で、コンサルタントが必要だ」

 

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セシル「お前となら、長く良い関係を築けそうだ」

 

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ライアン「……」

 

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ライアン「考えておきます」

 

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セシル「良い返事を期待している」

 

 

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Season 1の頃のライアンなら、話すら聞いてもらえませんでした。

 

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