何よりも苦しいのは、好きな人を理解できないこと。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
セシル「鑑定の結果が出た」
セシル「カイルは、99.9%ジュリアンの遺伝子を受け継いでいるそうだ」
セシル「これがどういう意味か、わかるな?」
ワイアット「……申し訳ございません」
リック「……申し訳ございません」
マリア「申し訳ない?申し訳ないじゃ済まないわ」
マリア「ゴールド家の一切を任される立場でありながら、ゴールド家の名に泥を塗るようなことをして……」
マリア「ワイアットもリックも、一体何してたのよ!?」
リック(え?マリアお前、そっち側なの……?)
マリア「あれほどジュリアン様から目を離さないようお願いしていたのに、旦那様にどうお詫びするつもり!?」
セシル「……」
マリア「大体、ジュリアン様のことは以前から……」
セシル「マリア、落ち着け」
セシル「まぁ……ワイアットもリックも事の重大さを十分理解していることだし、この辺で……」
マリア「でも……!!」
リック(旦那様の方が冷静なんですけど)
セシル「過ぎたことよりも、これからのことを考えるべきだ」
セシル「リック、ジュリアンは見つかったか?」
リック「はい。San Myshunoのホテルに滞在しているようです」
リック「アイザックとルークを迎えに遣っています」
セシル「わかっていると思うが、この件は一切他言無用だ。決して外部に漏れないようにしろ」
セシル「ジュリアンが到着次第、ローズには俺から話す。以上だ、業務に戻れ」
ワイアット「かしこまりました」
リック「かしこまりました」
セシル「……」
セシル「何してんだ、お前も戻れ」
マリア「あ……」
ローズ「リックさん!」
ローズ「アレクシスさん、カイルのこと何か言ってた?」
リック「……いえ、何も」
ローズ「そう……鑑定の結果は、まだ出ないのかな?」
リック「……」
リック「俺たち、どこかで会いませんでした?」
ローズ「あ、やっぱり?私もそんな気がしてたの」
リック「一体どこで……」
マリア「あら、早速ナンパ?」
リック「……え?」
マリア「まさか、ジュリアン様のお相手に手を出すつもりじゃないでしょうね?」
リック「バカ、そんなわけ……」
マリア「ローズ様、お気をつけください。前会長の奥様にも手を出す人ですから」
ローズ「え!?上司の奥さんに手を出したの?」
リック「それは……」
ローズ「うわ、最っ低」
リック(事情も知らないクセに……)
マリア「ローズ様、上でイヴがハーブティーをご用意しております」
マリア「ティータイムにしてはいかがですか?」
ローズ「本当?マリアさん、ありがとう」
リック「……」
リック「お前な……事情も知らない人間に、余計なことを吹き込むなよ」
マリア「本当のことでしょう?」
リック「大体、俺がレイチェル様に近付いたおかげで、キースの企みにも気付けたんだろう?」
マリア「わざわざ関係なんて持たなくても、他に方法はあったはずよ」
リック「いつまで引きずる気なんだ?いい加減、忘れてくれ」
マリア「忘れる?……そういう問題じゃない」
マリア「あなたのことが、理解できないの」
リック「マリア……」
セシル「おい」
セシル「レイチェルと関係を持った……だと?」
リック「だ、旦那様……」
セシル「その話、詳しく聞かせてもらおうか?」
リック「………………」
マリオン「ねぇ、ジェシー。あんた腕の良い弁護士知ってる?」
ジェシー「弁護士?著作権に詳しい弁護士なら何人か知ってるけど……」
マリオン「著作権ねぇ……」
ジェシー「裁判でもするつもりか?」
マリオン「必要としているのは、私じゃないわよ」
マリオン「ローズから連絡が来たの。『ゴールド家から訴えられそうだ』って」
ジェシー「え!?何で?」
マリオン「カイルの父親、当時未成年だったらしいのよ」
ジェシー「……それはマズいな」
マリオン「穏便に済ませてもらえると良いんだけど……念のため、弁護士だけは手配しておこうと思って」
ジェシー「そうだな」
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出会ってから十年。意外な形で再会しました。
↓リックとローズが出会った回は、こちら。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m