Sims 7 days

PC版『The Sims4』の創作Blogです。シムたちのオリジナルストーリーを展開中。※一部BL要素を含みます。

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【Sims4】#39 ケヴィンとジェシー【Season 2】

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複雑に絡み合った関係は、簡単には解けない。

 

 Season 1のまとめは、こちら。 

 Season 2の第1話は、こちら。 

 

 

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ケヴィン「この店、いつもこんなに暇なのか?」

 

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ジェシー「まさか。開店前にセシルから連絡があったんだ。『飲みに行ってやるから、貸し切りにしろ』って」

 

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ジェシー「普段なら断るところだけど……セシルにはこの店を救ってもらった恩があるから、OKしたんだ」

ケヴィン「そうか」

 

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ケヴィン「『自分の店』って……お前、作詞家辞めたのか?」

 

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ジェシー「セシルがいないんじゃ仕事にならない。あいつ以外が作った曲に、詞をつける気はないからな」

ケヴィン「……」

 

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ジェシー「クロエとエマは元気か?」

ケヴィン「あぁ、高校に進学して勉強を頑張ってる」

 

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ケヴィン「San Myshunoでは、あの子たちが世話になったらしいな」

ジェシー「世話ってほどのことはしていないけどな」

 

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ジェシー「クロエもエマも、本当に良い子だ。可愛くて賢くて、優しい」

 

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ジェシー「きっと奥さん似だな」

ケヴィン「……一言多いんだよ」

 

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ケヴィン「そういえばお前、セシルの実家のこと知らなかったって本当か?」

 

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ケヴィン「婚約までしていたのに、どうして話してもらえなかったんだろうな?」

ジェシー「……」

 

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ジェシー「セシルと婚約できていないお前が、したり顔すんな」

 

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ケヴィン「……」

ジェシー「……」

 

 

 

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ケヴィン「ダメだ。このままじゃ、お互い傷口を広げるだけだ」

ジェシー「その意見には賛成」

 

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ケヴィン「……」

 

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ケヴィン「セシルが実家のことを話さなかったのは、お前を護るためだ」

ジェシー「……護る?」

 

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ケヴィン「昔からセシルは、どんなに仲の良い相手にもゴールド家のことは口にしない。相手を危険に晒す可能性があるからだ」

ジェシー「どうして?」

 

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ケヴィン「金持ちってのは、自然と敵が多くなるものなんだよ。誘拐しようとする奴もいれば、危害を加えようとする奴もいる」

 

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ケヴィン「実際、俺もセシルと一緒に、何度も危険な目に遭ってきたしな」

ジェシー「……」

 

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ケヴィン「あの家の護衛係が優秀なおかげで、実害はなかったけど……ゴールド家の人間を知っているというだけで狙われたこともある」

 

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ケヴィン「そんな経験を繰り返せば、セシルだって学ぶ。周囲の人間には、絶対に実家のことを話してはいけない……って」

 

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ケヴィン「あいつにとって大切な人であればあるほど、ゴールド家の名は口にできなくなるんだ」

 

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ジェシー「……なるほど。俺は愛されていたってことか」

 

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ジェシー「お前、たまには良いことも言えるんだな」

 

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ケヴィン「お前みたいな性悪と一緒にするな」

ジェシー「……」

 

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ジェシー「『ちょっと良い奴かも』って思った10秒前の俺の気持ちを返せ」

 

 

 

 

 

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セシル「ゴールド財閥は、最近新規事業の開拓に乗り出した。その一つに、飲食業の部門がある」

 

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マリオン「都市開発や公共事業じゃ飽き足らず、飲食業にまで手を出すつもり?世界一の金持ちのクセに、まだ稼ぎ足りないって言うの?」

 

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セシル「その都市開発や公共事業が落ち着いてしまったから、新たな稼ぎ口が必要なんだ。世界一の金持ちも楽じゃねぇんだよ」

 

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マリオン「やだ、素敵。私も一度で良いから、そんなセリフ言ってみたいわ」

セシル「……」

 

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セシル「うちは資金は潤沢にあるが、知識と経験を持つものが少ない。そこで、お前をコンサルタントの一人として迎えたい」

マリオン「コンサルタント?」

 

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セシル「もちろん、自分の店を優先してくれて構わない。時間があるときに、その豊かな知識と経験をうちの事業に活かして欲しいんだ」

 

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セシル「希望通りの報酬は用意するし、もしも他に出店予定があるなら出資しても良い」

 

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マリオン「……すごい高待遇。裏はないでしょうね?」

 

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セシル「うちはイメージ商売だ。どこぞの悪徳投資家と一緒にするな」

マリオン「そうよね」

 

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マリオン「大財閥のトップ自らスカウトしてくれるなんて、こんなに光栄なことはないわ」

 

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マリオン「あなたには救ってもらった恩があるから、二つ返事で頷きたいところだけど……」

セシル「だけど?」

 

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マリオン「ビジネスパートナーの意見も聞いてみないと」

セシル「……ジェシーか」

 

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セシル「どの道、今日中に返事をもらおうとは思っていない。ゆっくり考えてくれ」

マリオン「わかったわ」

 

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セシル「……」

 

 

 

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セシル「マリオン」

マリオン「何?」

 

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セシル「どうしてお前のような賢い人間が、あんな男に騙された?」

マリオン「……」

 

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マリオン「どんなに賢い頭があっても、弱っている状況じゃ使えない」

 

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マリオン「あいつに会ったときは、色々あってね。冷静な判断ができなかったのよ。でも、お陰で良い人生勉強ができた」

セシル「……」

 

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セシル「お前は、こんなところで終わって良い人間じゃない」

 

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セシル「次は間違えるな」

 

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マリオン「……」

 

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マリオン「覚えておくわ」

 

 

 

 

 

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セシル「ケヴィン、仲良くできたか?」

 

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ケヴィン「ジェシーが俺のこといじめる」

ジェシー「お前、本当……」

 

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セシル「楽しい時間が過ごせたようで何よりだ」

 

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セシル「マリオン、返事が決まったら連絡してくれ」

マリオン「了解」

 

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セシル「ほら、帰るぞ」

ケヴィン「……なぁ、セシル」

 

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ケヴィン「俺、全然お前と飲めてないんだけど」

セシル「家に帰ったらな」

 

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ジェシー「返事って?」

 

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マリオン「家に帰ったらね」

 

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ジェシー「?」

 

 

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マリーちゃんの過去のお話は、また後日。

 

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