信じていても、確かめたくなることがある。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
ケヴィン「なぁ、セシル」
セシル「ん?何だ?」
ケヴィン「あのさ……あれから、あいつに会ったか?」
セシル「あいつ?」
ケヴィン「ジェシー・カーキ」
セシル「……いや、会っていない」
ケヴィン「連絡は?」
セシル「何回かあったな。今までの仕事に関する話だ」
ケヴィン「そうか」
セシル「……」
セシル「何だよ、気になるのか?」
ケヴィン「まぁ……」
ケヴィン「気にならないって言ったら、嘘になる」
セシル「……」
セシル「今夜、二人で飲みに行かないか?」
ケヴィン「え?……良いのか?」
セシル「クリスがいないから暇なんだ。久しぶりに出かけるのも、悪くないだろう」
ケヴィン「セシル……」
ケヴィン「……って」
ケヴィン「何でお前がいるんだよ」
ジェシー「自分の店なんだから、いるのは当たり前だろう?」
ケヴィン「セシル……」
セシル「お前がジェシーのことが気になるって言うから、連れてきてやったんだ。感謝しろよ」
ケヴィン「気にしていたのは、ジェシーじゃなくてお前のことだよ!どうしたらそんな勘違いするんだ、バカ」
セシル「あ?」
ジェシー「ちょうど良い。俺もケヴィン、お前に会いたかったんだ」
ケヴィン「……え?」
ジェシー「絵画を注文したい。この店はトイレの個室が多いから、6枚は欲しいな」
ケヴィン「お前……ケンカ売ってるだろう?」
ジェシー「かもな」
マリオン「あら、会長。いらっしゃい」
マリオン「カウンターで良いの?上のVIPルームに案内できるわよ」
セシル「そうか」
セシル「お前たちは積もる話もあるだろうから、二人で仲良く話していてくれ」
ジェシー「え?」
ケヴィン「セシル……?」
セシル「俺は、マリオン・レインボー。お前と話がしたい」
マリオン「私?」
マリオン「お目が高いわね。でも、私の指名料は安くないわよ」
セシル「………………」
マリオン「そんなに嫌そうな顔しないでよ」
マリオン「私に何の御用?」
セシル「オーウェン・シルバーの訴訟の件で、被害者たちの店の経営状況を調べた」
セシル「もちろん、この店もな」
マリオン「……それで?」
セシル「全員優秀な経営者に違いないが、それでもオーウェンへの上納金を差し引けば、赤字スレスレの経営状況だった」
セシル「満足に黒字を叩き出せていたのは、お前だけだ。マリオン」
マリオン「あら、ラッキーね」
セシル「ラッキー?これは運なんかじゃない。一体どんな方法を使ったんだ?」
マリオン「方法も何もないわ。客を掴んで離さない、それだけよ」
マリオン「真っ当な商売をしていれば、自然と客はつく。幸いこの店には、ジェシーのような太客もいたしね」
セシル「……」
マリオン「まぁ、強いて挙げるなら……経験の差かしら?」
セシル「経験?」
マリオン「オーウェンは、右も左も分からない若者を集めて、半ば騙すような形で店を任せていたの」
マリオン「中には本だけで学んで、店に立ったことすらないような経営者もいたわ」
マリオン「できない奴には借金を負わせて、できる奴からは延々と搾取する。それがあいつのやり方よ」
セシル「お前は違うのか?」
マリオン「私は元々、Del Sol Valleyのラウンジに勤務していたの」
マリオン「店を持つことが小さい頃からの夢でね。San Myshunoの高校を卒業すると同時に家を飛び出して、Del Sol Valleyの高級ラウンジで働き始めたのよ」
マリオン「オーウェンに出会う頃には、経営の知識も経験も十分にあった。だから生き残れたってわけ」
セシル「……なるほどな」
マリオン「私にわざわざ経営のコツを聞きに来たの?」
セシル「いや……」
セシル「お前をスカウトしに来たんだ」
マリオン「スカウト……?」
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マリーちゃんは、誰と絡ませても相性が良いです。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m