未熟な恋は、誰にも止められない。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
リタ「ゴールド財閥?」
ライアン「あぁ。Sulaniは以前から環境問題が囁かれてきたけど、観光客の増加でいよいよ深刻になってきた。早急に対策を取らないと、手遅れになるだろう」
ライアン「今まで以上に高額な助成金を得る必要がある。でも、そのためには影響力のあるバックがいなければならない」
リタ「確かに。大財閥が味方についてくれれば、有難いけど……」
リタ「小さな自然保護団体のために、動いてくれるかしら?」
ライアン「現段階では、動くどころか話すら聞いてもらえないだろうな」
リタ「昨日の夜、ルナと電話で話したんだけど……島内でも環境破壊が問題視され始めたって言っていたわ。何か手はないの?」
ライアン「大物の中にも、オリビア・ベネットのように話がわかってくれる人もいる」
ライアン「実績を積み上げながら、ゴールド財閥に繋がる伝手を探すしかないな」
リタ「私も大学の関係者に相談してみるわ」
ライアン「頼む」
リタ「……そういえば、ディランの様子はどう?あなたの仕事を手伝っているんでしょう?」
ライアン「真面目にやってるよ」
リタ「本当?」
ライアン「あぁ。手伝い初日に、セレブの自宅に連れて行ったのが良かったな」
ライアン「『自然保護活動をするとセレブに会える!!』って、進んで手伝ってくれるようになった」
リタ「相変わらず不純な動機ね……」
ライアン「きっかけなんて何でも良い。それが将来につながるかどうかが、問題だ」
リタ「仕事に関しては目を瞑るけど、エマとの交際についてはそうはいかないわ」
ライアン「エマとは順調?」
リタ「週末の度に連れ出して遊んでいるわよ!あまりエマの足を引っ張らないで欲しいわ」
ライアン「まぁまぁ。別に成績が下がっているわけじゃないだろう?」
リタ「今はそうでも、今後は……」
ガチャ
エマ「ただいま!」
ディラン「ただいま」
ライアン「お帰り」
リタ「またエマを遊びに連れ出していたのね、ディラン」
クロエ「エマ、お帰り。今日もデート?」
エマ「え?そんなんじゃ……」
ライアン「夕飯は?」
エマ「San Myshunoで食べてきたから大丈夫」
リタ「San Myshuno?そんなところまで遊びに行っていたの?」
ライアン(マズい流れだな……)
リタ「ディラン、ちょっと話せるかしら?」
ライアン(……ほらな)
ディラン「何?」
リタ「エマはまだ高校生なのよ?勝手に遠くの街に連れ出した挙句、こんなに遅い時間まで帰って来ないなんて、一体どういうつもり?」
ディラン「遅い時間って……まだ8時だけど?」
リタ「我が家の門限は5時よ」
ディラン「マジで!?小学生かよ」
リタ「あの子は、他所のお宅から預かっている大事な娘さんなの。何かあったらどうするつもり?」
ディラン「別に危ないことさせてるわけじゃないから、大丈夫だって」
リタ「いい?あの子に変な真似したら、ただじゃおかないから」
ディラン「義姉さん、顔が怖いって……」
エマ「どうしてリタは、怒っているの?」
ライアン「エマとディランの交際が気に入らないんだと」
エマ「え?」
クロエ「エマが、ディランとデートばかりしているせいよ」
エマ「交際にデートって……私とディランって、付き合ってるの?」
クロエ「え?」
ライアン「違うのか?」
エマ「ただの遊び仲間だと思ってた」
クロエ「嘘でしょう?エマの鈍さって、パパ並みだね」
エマ「ディランが、私の『恋人』?」
エマ「まぁ……悪くないかも」
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エマの鈍感さは、間違いなくケヴィン譲りです。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m