どんなに力を尽くしても、事実を隠し通すことはできない。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
クリス「先生!」
ハワード「お久しぶりですね。クリスさん」
ハワード「急に戻ってくると聞いて驚きました」
クリス「突然、すみません……」
ルナ「クリス!」
クリス「ルナ」
クリス「あぁ……無事で良かった」
ルナ「無事?」
ルナ「会えて嬉しいけど、急にどうしたの?」
クリス「今回は、仕事で戻ってきたんだ」
ルナ「仕事?」
クリス「バイオレット・ブラックだな?」
クリス「過去の仕事のことで、話しがある」
クリス「先生、ルナをお願いします」
ハワード「……」
ウィル「俺も同席して良いかな?」
クリス「それは、『ルール』なのか?」
ウィル「……そうだ」
クリス「構わない。ウィルアム・グレー、君にも関係する話しだ」
バイオレット「……」
バイオレット「あなたのことは、この家の持ち主でルナの養父としか聞いていないわ。一体何者なの?」
クリス「俺は、クリス・ブルー。ある方の秘書を務めている者だ」
バイオレット「ある方?」
クリス「バイオレット、君と取引きがしたい」
バイオレット「……これは?」
クリス「過去の経験をもとに、このファイルの中にある人物の情報を教えて欲しい」
クリス「見覚えのある人物や名前を聞いた人物がいたら、どんなことに関わっていたのか教えて欲しいんだ」
クリス「もちろん、タダでとは言わない」
ウィル「それは?」
クリス「手紙だ。ローズ・ピンクから預かってきた」
バイオレット「ローズを知っているの?」
クリス「知っている。もちろん、カイルやカイルの父親のことも」
バイオレット「……」
クリス「その封筒の中には、新しいIDカードも入っている」
クリス「俺が電話一本すれば、過去を完全に消し去って新たな人生を送ることができる」
ウィル「まさか……IDを作り直したのか?」
バイオレット「あなたのボスって、何者?」
クリス「名前は明かせないが、国を動かせるほどの影響力を持つ方だ。IDも偽造ではないから安心してくれていい」
バイオレット「……犯罪者じゃないでしょうね?」
クリス「まさか」
クリス「俺のボスが犯罪界の大物なら、わざわざSulaniまで情報を求めに来たりしない」
バイオレット「……確かに」
バイオレット「本当に情報を教えるだけで良いのね?」
クリス「あぁ」
ウィル「……」
バイオレット「……」
バイオレット「わかった。協力するわ」
バイオレット「……私が知っている情報は、これで全部よ」
クリス「そうか。ありがとう」
クリス「電話を掛けて来るから、ローズの手紙を読んでいてくれ」
バイオレット「えぇ」
クリス(やはり反ゴールド同盟には、犯罪組織とつながりを持つ人物もいる)
クリス(ここからは、リックさんに調べてもらう必要が……)
バイオレット「ゴールド家!?」
バイオレット「あなたのボスって、ゴールド財閥の会長なの?」
クリス(ローズ……!!!?)
セシル『ゴールド家の名前は隠せ。何かあった時にうちの名前を出されると面倒だ』
クリス(あれだけ会長から念を押されていたのに……)
クリス「俺、今まで一体何のために必死に隠してきたんだ……?」
バイオレット「……」
ウィル「あの……」
ウィル「本当、話だけじゃ全然わからなかった」
バイオレット「あなたの隠し方は完璧だったのに……妹がごめんなさいね」
ウィル「いっそこのまま、聞かなかったことにしようか?」
クリス「あんたたち……めちゃくちゃ良い人だな」
クリス「ゴールド家の名前は、どうか他言無用でお願いします……」
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基本的にローズは、難しい話は頭に入りません。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m