盲目的な恋は、強い武器になる。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
クリス「まさか、作物がそのまま残っているなんて……」
クリス「先生に押し付けて申し訳ないと思っていたから、ウィルがいてくれて良かった」
ウィル「クリスが、詳細な観察日記を残しておいてくれたおかげだ」
バイオレット「もう発つの?」
クリス「あぁ。仕事が山積みだから」
クリス(何より、会長がサボっていないか心配だ……)
バイオレット「ローズやカイルの近況が聞けて良かったわ。妹のこと、よろしくお願いします」
クリス「会長に伝えておくよ」
バイオレット「……」
バイオレット「ルナは幸せね。あなたのような人が、父親で」
バイオレット「あの子はきっと、道を踏み外したりしない」
クリス「……」
バイオレット「ルナのことが好きよ。ハワードにも感謝してる。だから……」
バイオレット「万が一危険が迫った時には、迷惑をかけないうちに姿を消すわ」
クリス「バイオレット……」
クリス「隣の島までは、ゴールド家の力が及ぶ範囲にある。何かあったら、すぐに連絡してくれ」
バイオレット「わかった」
ルナ「クリス」
クリス「ルナ……」
ルナ「もう戻っちゃうの?」
クリス「ごめん、ルナ。次は休暇を取って来るから」
ルナ「お仕事忙しいんだ……無理しないでね」
クリス「ルナ」
クリス「寂しい思いをさせて、ごめんな」
ルナ「大丈夫。ハワードもウィルもバイオレットもいるから、心配しないで」
クリス「……そうか」
クリス「向こうに着いたら、連絡する」
ルナ「うん」
ルナ「約束だよ」
クリス「約束だ」
ジュリアン「ねぇ、聞きたいことがあるんだけど」
ジュリアン「子供って、どうやって寝かせればいいの?」
ジュリアン「ベッドに入れても、全然寝てくれないんだけど。もう放置していい?」
マリア「いけません、ジュリアン様」
マリア「ちゃんと寝付くまで、絵本を読んであげてください」
ジュリアン「毎回、そんな面倒なことをしないといけないの?」
マリア「それが、子育てです」
マリア「私もよく、ジュリアン様に絵本を読んで差し上げたでしょう?」
ジュリアン「そんな大昔のこと、引っ張り出さないでよ……」
マリア「……」
マリア「ジュリアン様が、子育てに積極的になってくださって嬉しいです」
ジュリアン「……」
ジュリアン「正直、愛情なんてわからない。でも……」
ジュリアン「親を恨むような子供には育って欲しくないからね。俺みたいに」
マリア「ジュリアン様……」
ジュリアン「それより、イヴはどう?不審な動きはない?」
マリア「はい。注意していますが、特に気になることは……」
ジュリアン「ワイアットにくっついて回ってるけど、アレ何なの?」
マリア「え?あぁ……」
マリア「イヴは、ワイアットのことが好きなんです」
ジュリアン「何それ。あいつワイアットに恋してるの?」
マリア「そうです」
ジュリアン「なるほど……」
マリア「ジュリアン様?」
ジュリアン(あの女、すぐにでも追い出してやろうと思っていたけど……)
ジュリアン(上手く利用すれば、案外使えるかも)
ケヴィン「ジュリアン、頑張ってるな」
セシル「外出禁止令を解いて欲しいだけだろう。どうせ長続きしない」
ケヴィン「……トゲのある言い方だな」
セシル「あいつに『犬と子供は別物だから注意しろ』ってアドバイスしたら、『そんな当たり前のことわかってる』って鼻で笑いやがった」
ケヴィン「お前の肩を持ってやりたいけど、ジュリアンが正解だ」
ケヴィン「そういえばお前、ここ数日暇そうにしてるけど……仕事はしなくていいのか?」
セシル「あぁ」
セシル「クリスが帰ってきたら丸投げするから、問題ない」
ケヴィン「……」
ケヴィン(クリス、もう戻って来ないかもしれないな……)
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クリスの不安、的中。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m