親から子へ、子から孫へ。受け継がれる命。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2のまとめは、こちら。
ローズ「お姉ちゃん、見て!」
ローズ「レイラが笑ったよ」
バイオレット「本当ね」
バイオレット「この笑顔が見られるのは、ローズのお陰よ」
ローズ「少しはお姉ちゃん孝行できたかな?」
バイオレット「あんたからは、大切なものを貰ってばかりよ」
ローズ「妊娠した時は、早く生まれてほしいと思っていたけど……いざとなると寂しいな」
ローズ「Sulaniに行っても、私のこと覚えていてくれるかな?」
バイオレット「えぇ。もちろん」
バイオレット「カイルは私のことを覚えていてくれた。10ヶ月も一緒に過ごしたんだもの、この子がローズを忘れるわけないわ」
ローズ「……そっか」
ローズ「レイラ。私とはここでお別れだけど、大丈夫。あなたには最高のパパとママがいる」
ローズ「私はここで、あなたの幸せを願っているからね」
レイラ「……?」
バイオレット「ありがとう。ローズ」
マリア「元気な男の子と女の子です」
セシル「初めての男の子だと、ケヴィンが大喜びしていた」
マリア「知っています。出産した日に、物凄いテンションで抱きつかれましたから」
セシル「……あいつには性別を教えておくべきだったな」
セシル「出産が無事に済んで良かった。体調は平気か?」
マリア「はい。旦那様が大事を取って、入院させてくださったお陰です」
セシル「後は俺と家の者で面倒を見る。お前はしばらく休め」
マリア「ありがとうございます。しかし、産休の間に手をつけられなかった仕事が……」
セシル「体を労るのも大切だが、何よりエリカが心配だ」
マリア「え?」
セシル「出産に集中したことで、エリカには随分寂しい思いをさせた」
セシル「少しは娘の側にいてやれ」
マリア「……」
マリア「そうですね。お言葉に甘えて、しばらくお休みをいただきます」
セシル「マリア」
セシル「お前には、本当に感謝している」
セシル「娘のミドルネームは、『マリア』と名付けよう」
マリア「旦那様……」
マリア「お気持ちだけ受け取っておきます」
セシル「え?」
マリア「お嬢様には、もっと相応しいお名前があるでしょう?」
セシル「相応しい名前……?」
セシル「待たせたな」
セシル「ようやく子供たちの名前が決まった」
セシル「第一子である息子の名前は、アルフレッド・シリル・ゴールド」
セシル「第二子である娘の名前は、アリシア・クリスタル・ゴールド」
ジュリアン「クリスタル?」
セシル「あぁ」
セシル「本当は、産みの母であるマリアの名前を付けようと思っていたんだが……」
セシル「マリアの勧めで、俺の母親の名前をもらうことにした」
セシル「遅くなったが、これでようやくクリスタルもゴールドを名乗れる」
ワイアット「旦那様……」
セシル「知っての通り、シリルは俺の父親のミドルネームだ」
セシル「母親の名前を付けて父親の名前を付けないんじゃ、恨まれそうだからな」
セシル「化けて出ないように、親父の名前をもらうことにした」
ジュリアン「賢明だね」
セシル「ちなみに後見人は、ジュリアン。お前だ」
ジュリアン「……俺?」
セシル「そうだ。俺に万が一のことがあったら、子供たちを頼む」
ジュリアン「……」
ジュリアン「わかった」
セシル「ワイアット、リック。後は任せたぞ」
ワイアット「かしこまりました」
リック「かしこまりました。旦那様」
セシル「……」
セシル「アルフレッド、アリシア」
セシル(どうかこの子たちが、ゴールド家に囚われることなく)
セシル(自分の人生を歩めますようにーー)
----------------------------------------
なんだかんだ言いつつ、お父さんが好きなセシル。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m