どんな状況でも、正しい道に戻る術は残されているーー
ウィル『君の所属している組織の情報を提供してほしい』
バイオレット『……私に組織を売れっていうの?』
ウィル『協力次第で、不起訴処分にしてもらえるかもしれない』
バイオレット『……事実上の無罪ってこと?』
ウィル『全ての罪を完全になかったことにはできないけど、罪は軽くなる』
バイオレット『……』
ウィル『実は、警察は何年も組織を追っているけど、捜査に進展がなくて焦ってる。有益な情報を提供してくれれば、司法取引を有利に進められると思う』
バイオレット『司法取引に応じなければ?』
ウィル『拒否した時点で逮捕する』
ウィル『実は、すでに取引の準備はできているんだ』
バイオレット『……どういうこと?』
ウィル『上層部には、君と接触して交渉する旨を伝えてある。今は、君の返答を待ってもらっている状態だ』
バイオレット『少し、考える時間が欲しいわ……』
ウィル『構わないよ。ただし、あまり長くは待てない』
ウィル『君はすでに警察の監視下にあるんだ。逃げようとすれば、その時点で逮捕されるだろう』
バイオレット『……』
ウィル『逮捕という形になれば嫌でも組織の情報を吐かされるし、実刑は免れない。何より……』
ウィル『ローズを悲しませることになる』
バイオレット『……そうね』
ウィル『一晩時間をあげるから、よく考えて』
バイオレット『……』
バイオレット(いつか逮捕されることは覚悟していたけど、予想していた形とは違ったわね……)
ローズ「お姉ちゃん、見て見て!」
バイオレット「……何?」
ローズ「カイルがアップルソース、少し食べてくれたの」
バイオレット「偉いわね、カイル」
バイオレット(よく考えろ……か)
バイオレット(私には、最初から選択肢なんてない)
バイオレット(きっちり決着をつけないとねーー)
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カイルの着せ替え、楽しいです。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m