どんな家かよりも、誰と過ごす家かが重要であるーー
クリス「どうだ、ライアン。夢のマイホームだぞ」
ライアン「先輩……」
ライアン「いつの間に家なんて作ったんすか?」
ライアン「立派な家っすね!小さいけど」
クリス「今はこれが精一杯だったんだよ……」
クリス「ライアン、お前だって最低限の設備があれば十分だって言ってただろう?」
ライアン「それにしても、随分かわいいサイズになりましたね」
ハワード「かえってこのくらいのサイズの方が、管理しやすいのでは?」
リタ「私としては、これでライアンが私の家に来なくなるならなんでも良いわ」
クリス「ほら、ライアン。島のみんなが一生懸命協力してくれたんだから、ありがたく思えよ」
ライアン「もちろん、ありがたく思ってますよ」
ライアン「先輩、夢のマイホームをありがとうございます」
リタ「この島の人はみんな元気だから、お仕事暇でしょう?」
ハワード「そうですね」
ハワード「お陰で、論文の執筆が進みます」
リタ「論文を書いているの?」
ハワード「えぇ」
ハワード「元々外科医だったのですが、本当は研究をしたかったんです」
リタ「先生なら、学者にも向いていそうね」
ハワード「そういえば、リタさんは……」
ライアン「落ち着ける場所があるって、良いっすね」
クリス「いつもお邪魔するばかりだったけど、ようやく人を招けるようになったな」
ライアン「泊まりは無理っすけどね」
ライアン「次はもう少し家を大きくしましょうよ」
ライアン「俺もちゃんとした職に就いたことだし、二人の家なんだから俺にも協力させてほしいっす」
クリス「そうだな……」
クリス「豪邸目指して、少しずつ拡大するか」
ライアン「夢が広がりますね」
クリス「それより、いいのか?」
ライアン「何すか?」
クリス「お前のマーメイドが、都会から来た頭の良い男と楽しそうに話しているぞ」
ライアン「あぁ!!」
ライアン「先生、ストーップ!そこまで!!」
ハワード「何ですか?」
リタ「ちょっと、何なのよライアン!」
小さな家と、やりがいのある仕事、気のおけない友人達……。
こんなに幸せな人生はないなーー
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10話目にして、ようやく自宅完成。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m