人生の目標は、ふとした拍子に見つかることがある。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
リタ「いらっしゃい。よく来たわね」
ライアン「ディラン、大学はどうだ?」
ディラン「別に、普通」
ディラン「それより、実家には連絡したんだろうな?」
ライアン「あー……準備が整い次第、電話する予定だ」
ディラン「何の準備だよ」
ディラン「ったく……こんなことだろうと思った」
ディラン「大学辞めたいんだから、さっさと電話してくれよな」
ライアン「……辞める?」
リタ「大学を辞めてどうするつもり?」
ディラン「さぁ。辞めた後のことなんて考えてないけど……」
ディラン「大学なんか通っていてもつまんねぇから、とりあえず南の島にでも移住しようかな」
ライアン「お前、南の島なんて行ってどうするんだ?もっと将来について真剣に考えろ」
リタ「あなたには言われたくないわよ」
リタ「何か叶えたい夢とか、憧れている職業はないの?」
ディラン「夢ね……遊んで暮らしたいって夢はあるかな」
ライアン「まぁ、お前の気持ちもわかるけど……」
リタ「でしょうね」
ライアン「辞めた後のことが決まっていないなら、とりあえず大学だけは出ておいた方が良いんじゃないか?」
ディラン「何で?」
ライアン「俺も散々フラフラしてきたけど、海洋生物学者や環境保護活動家になって、大学で学んだことが役に立った」
ライアン「正直、真面目に勉強した記憶なんてないけど……大学だけは出ておいて良かったと思ってる」
ディラン「……」
ディラン「環境保護活動ね……何が楽しいのかわかんねぇけど、兄貴はやりたいこと見つけられて良かったな」
ディラン「ちょっと羨ましいかも」
ライアン「ディラン……」
クロエ「ただいま」
リタ「あら、お帰りなさい」
エマ「ただいま……って、誰?」
ディラン「君は……?」
ライアン「俺の弟のディランだ」
クロエ「ライアン、弟がいたんだ」
ライアン「ディラン、ホームステイでうちに滞在しているクロエとエマだ」
ディラン「ホームステイ?」
ディラン「初めまして。エマ?かわいい名前だね」
エマ「え?ありがとう」
ディラン「エマも大学生なの?」
エマ「ううん、高校生だよ」
クロエ「なんだか良い感じ」
リタ「え?」
エマ「ディランは大学生?」
ディラン「そう。Britechester大学の3年生」
エマ「頭良いんだ。学部は?」
ディラン「生物学部」
エマ「ライアンと一緒だね。ってことは、環境保護活動家を目指してるの?」
ディラン「いや、俺は……」
エマ「環境保護活動家って、カッコいいよね!」
ディラン「……カッコいい?」
エマ「うん。大企業やセレブと交渉したり、大学で講演したり……『環境保護のために闘うヒーロー』って感じ」
ディラン「ヒーロー……」
ディラン「エマ、実は俺……」
ディラン「環境保護活動家を目指しているんだ」
ライアン&リタ(いつから……?)
エマ「そうなんだ!頑張ってね、応援してる」
ディラン「本当?ありがとう」
ディラン「なぁ、よかったら今度一緒に……」
ライアン「あいつ、エマに惚れたな」
リタ「惚れたな……じゃないわよ!ディランを止めて」
ライアン「でも、せっかく本人もやる気になってるし……」
リタ「エマに手なんて出されたら、私たちが親御さんから怒られるわ」
クロエ「うーん……うちのパパの場合は、怒るより泣いちゃうかな」
ライアン「まぁまぁ、恋愛も人生勉強の一環だろう?」
ライアン「男をやる気にさせるには、惚れた女が必要なんだ」
リタ「どういう理屈よ?」
ライアン「しばらく見守ってやろう」
リタ「……」
リタ「おかしなことにならないと良いけど……」
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エイデンは、お昼寝中です。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m