終焉とは、ひとつの始まりであるーー
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
医師「ご臨終ですーー」
セシル「………………」
セシル「母さんによろしくな」
ガチャ
ワイアット「アレクシス様」
セシル「アレクサンダー・ゴールドは、逝去した」
ワイアット「……」
セシル「今日から俺が、この家の当主だ」
ワイアット「……かしこまりました。旦那様」
ガシャン
レイチェル「ふざけんじゃないわよ!」
セシル「はぁ……」
セシル「まずは、あいつらを片付けないとな」
レイチェル「どうしてジュリアンを見張っておかなかったのよ!?」
マリア「……申し訳ございません」
レイチェル「申し訳ない?申し訳ないじゃ済まないのよ!」
リック「奥様、落ち着いてください」
レイチェル「うるさいわね!私が何のためにジュリアンを生んだと思ってるのよ……全部台無しだわ!!」
マリア「……奥様は、ジュリアン様を何だと思っているんですか?」
レイチェル「口ごたえする気?」
マリア「母親らしいことなんて何一つしないくせに……ジュリアン様がどれほど辛い思いをしてきたか、わからないんですか?」
レイチェル「メイド如きが偉そうに、何様のつもりよ!だいたい、あんたがジュリアンに余計なことを……」
セシル「おい」
セシル「うちの大事な使用人に、なんて口きいてくれてんだ」
レイチェル「……アレクシス?」
レイチェル「どうしてここに……」
セシル「自分の家に戻って来るのに、理由なんかいらないだろう?」
レイチェル「……あの人を看取りに来たんでしょう?そうよね?それだけでしょう?」
セシル「アレクサンダー・ゴールドは、今し方亡くなった」
レイチェル「え……?」
セシル「残念だったな。この家は、俺が継ぐ」
レイチェル「……何ですって?」
レイチェル「十年も失踪していて、今更家を継ぐですって?冗談じゃない!渡さないわ。この家の全ては、私のものよ!!」
セシル「自分の旦那が亡くなったっていうのに、もう遺産の心配か」
セシル「金勘定も結構だが、まずはお前が本当に『ゴールド家の一員』であるか、確認した方が良いんじゃないか?」
キース「……」
レイチェル「どういう意味よ?」
セシル「親父の遺言によると、お前とは籍を入れていないそうだ」
レイチェル「は?何を言って……だって婚姻届も書いて……」
キース「まさか……」
ワイアット「アレクシス様の仰る通りです。婚姻届を用意は致しましたが、提出はしておりません」
キース「偽装していたのか……?」
セシル「つまり、お前は最初からゴールド家の一員でもなんでもない。ただの『ゲスト』ってことだ」
レイチェル「……そんな」
セシル「リック!ゲストがお帰りだ。すぐに荷物をまとめさせろ」
リック「かしこまりました。旦那様」
レイチェル「認めない。認めないわ、こんな……」
セシル「まだわからないのか?」
セシル「ゴールド家の当主は、この俺だ。今日からアレクシス・ゴールドの決定が、この家の全てだ」
セシル「わかったらとっとと出て行け、性悪女」
レイチェル「アレクシス……」
キース「行くぞ」
レイチェル「キース!」
キース「完全に俺達の負けだ。ここは潔く身を引け」
レイチェル「……」
セシル「……」
セシル「マリア」
セシル「長い間、家を空けて悪かったな」
マリア「アレクシス様……」
セシル「もう大丈夫だ」
セシル「もう誰にも、お前達を傷つけさせないーー」
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Season 1から通算119話目にして、ようやくご本人登場。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m