変わらない友情と、変わり続ける恋模様ーー
エマ「パパ、行って来るね!」
ケヴィン「あぁ、気をつけてな」
セシル「あ?お前達、休日の朝っぱらからどこ行くんだ?」
クロエ「お友達の家でお泊まり会」
エマ「パジャマパーティするの!」
セシル「パジャマパーティね……」
ケヴィン「クロエもエマも、もうお姉ちゃんだもんな」
クロエ&エマ『うん!』
クロエ「せっかくだから、パパとセシルも出かけたら?」
エマ「そうだよ。二人でゆっくり楽しんで」
セシル「お前達……」
クロエ&エマ『じゃ、いってきまーす!』
ケヴィン「いってらっしゃい」
セシル(余計なこと言うんじゃなかった……)
ケヴィン「なぁ、セシル」
セシル「ん?」
ケヴィン「よかったら、たまには二人で飲みに行かないか?」
セシル「二人で?」
ケヴィン「……他に誰がいるんだよ?」
セシル「あぁ……そうだな。たまには良いかもな」
セシル(なに意識してんだ、俺……)
ケヴィン「あぁ……バーなんて何年ぶりだろう」
セシル「念願の外出が叶って良かったな」
セシル「俺は大学時代に死ぬほど遊んだから、もう一生来なくても良いと思ってた」
ケヴィン「お前は良いよな、遊ぶ時間がたっぷりあって。
まぁ、デキ婚して大学中退した俺が悪いんだけど……」
セシル「……」
セシル「でもそのお陰で、遊ぶ時間よりもっと大事なものを手に入れただろう?」
ケヴィン「……そうだな」
セシル「不思議なものだな」
ケヴィン「何が?」
セシル「リリィが生きていれば、お前は今頃家族4人で幸せに暮らしていたんだろうな……」
ケヴィン「俺は……」
ケヴィン「今でも家族4人、幸せに暮らしているよ」
ケヴィン「お前は……俺達がいなかったら、今頃どんな生活を送っていたんだろうな」
セシル「俺か?」
セシル「俺は……変わらずどこかで曲を作っていただろうな。気の合うパートナーと」
セシル(なんで俺、あいつのこと……)
ケヴィン「パートナーって、候補でもいるのかよ?」
セシル「……いないこともない」
ケヴィン「え?」
セシル「俺はお前と違ってモテるんだよ」
ケヴィン「誰だよ?その候補って」
セシル「誰でもいいだろう」
ケヴィン「教えろよ」
セシル「……どうしてそんなに気にするんだ?」
ケヴィン「それは……」
ケヴィン「……。
そろそろ帰るか」
セシル「……そうだな」
時々、ケヴィンの考えがわからなくなる……。
昔はこんなことなかったのになーー
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多分、ケヴィンもわかってない。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m