Sims 7 days

PC版『The Sims4』の創作Blogです。シムたちのオリジナルストーリーを展開中。※一部BL要素を含みます。

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【Sims4 GB】#9 告白

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春は終焉の時であり、出発の時でもあるーー

 

 

 

 2ヶ月前ーー

 

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セシル「空き巣に入られた?」

 

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ケヴィン「あぁ、ずっと空き家にしていたからな……」

 

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セシル「被害は?」

ケヴィン「幸い大した物は取られなかったけど、ドアの鍵は完全に壊された」

 

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セシル「今後は対策を考えないとな」

ケヴィン「……」

 

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ケヴィン「いや、ここは手放すことにした」

セシル「……は?」

 

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ケヴィン「もう住む予定もないし……小さい土地と家だけど、売れば子供達の学費の足しにはなるだろう」

 

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セシル「……本気か?」

 

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セシル「だってここには、リリアンとの思い出が……」

 

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ケヴィン「だからこそ、手放したいんだ」

 

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ケヴィン「ここには幸せな思い出が詰まっているけど、同時に辛い思い出も詰まっている」

 

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ケヴィン「リリアンが亡くなってもう4年だ。いい加減、整理しないとな」

セシル「……」

 

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セシル「リリアンの墓はどうするんだよ?」

 

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ケヴィン「共同墓地に移す予定だ。空き巣が入る家よりマシだろう?」

 

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セシル「……」

 

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セシル「なぁ、俺に考えがある」

ケヴィン「……考え?」

 

 

 

 

 

 現在ーー

 

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クロエ「テディ、こっちこっち!」

エマ「テディ、こっちおいで!」

 

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セシル「クロエ、エマ。あまり遠くには行くなよ」

クロエ&エマ『はーい』

 

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セシル「どうだ、気に入ったか?」

ケヴィン「……あぁ。見違えたよ」

 

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ケヴィン「よく公園にするなんて思いついたな」

 

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セシル「リリアンは賑やかなのが好きだっただろう?」

 

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セシル「暗い墓地よりも、明るい公園にいる方を望むんじゃないかって思ったんだ」

 

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ケヴィン「……お前は昔から、リリアンとも子供達とも、俺以上の何か特別な絆を持っているよな」

セシル「なんだそれ」

 

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ケヴィン「ありがとう、セシル。お陰で気持ちに整理がついたよ」

 

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ケヴィン「いつまでもリリアンのことを引きずっていたら、リリアンも浮かばれないよな」

 

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ケヴィン「いい加減、前を向かないと」

 

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ケヴィン「そう思えたのは、お前のおかげだ」

セシル「……ケヴィン」

 

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ケヴィンの晴れやかな笑顔に、俺の中でも大きな転機を迎えた気がして……。

 

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あるいは、リリアンにも認めて欲しいという気持ちが、どこかにあったのかもしれない。

 

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気付いた時には、何年もひた隠しにしてきた想いが、口をついて出ていた。 

 

 

 

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セシル「ケヴィン、お前が好きだーー」

 

 

 

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ケヴィン「……セシル」

 

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ケヴィン「俺も……お前のことが好きだよ」

 

 

 

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ケヴィン「俺たち、親友だもんな」

 

 

 

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ケヴィン「さぁ、クロエ、エマ!帰って夕飯にしよう」

クロエ「うん、お腹空いたー」

 

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エマ「テディおいで!帰るよ」

 

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クロエ「セシル、何してるの?置いて行くよ」

セシル「……」

 

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セシル「………………あれ?」

 

 

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そうじゃない。

 

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