子供のためには、闘わなければならない時がある。
↓Season 1のまとめは、こちら。
↓Season 2の第1話は、こちら。
ケヴィン「セシル!!」
セシル「何だよ、騒がしいな」
ケヴィン「お前、子供がいたのか!?」
セシル「……は?」
ケヴィン「この子が、お前の息子だって……」
セシル「………………」
セシル「絶対違う」
ケヴィン「なんだよ、今の間は」
リック「ちょっと、ケヴィン様!」
リック「困りますよ。俺の許可なく部外者をこの家に入れないでください」
ケヴィン「あぁ、ごめん……」
ローズ「この人が、アレクシスさん……?」
ケヴィン「そうだよ」
ローズ「だったら違います」
ケヴィン「ほら、この子もこう言って……」
ケヴィン「えー……アレクシス・ゴールドの息子だって言ったじゃん……」
ローズ「『ゴールド家の御子息』って聞いたから、アレクシスさんのことだと思ってたんだもん」
セシル「何なんだ、お前は」
ローズ「私は、ローズ・ピンク。この子は、カイルです」
ローズ「カイルの父親に会いに来ました」
セシル「父親?」
ローズ「アレクシスさんよりも若くて、真っ赤な髪をした男性です」
ケヴィン「それって……」
ケヴィン「お前の弟じゃないか?」
セシル「お前は少し黙ってろ」
ケヴィン「……はい」
ローズ「弟がいるの?」
セシル「あぁ、ジュリアンという弟がいる」
ローズ「ジュリアン……」
ローズ「お願いします。その人に会わせてください」
セシル「何が目的だ?金か?」
ローズ「え?まぁ、お金も必要だけど……」
セシル「いくらだ?」
ローズ「えーっと……確か、1000万シムオリオン?」
セシル「お前は子供に豪邸でも買い与えるつもりか」
ローズ「カイルのためじゃないもん。1000万シムオリオンは、別件で必要なの」
セシル「別件?」
セシル「……何にせよ、ジュリアンは今この家にいない。それに、ジュリアンは俺にとって弟のようなものだが、血は繋がっていない」
セシル「例えその子がジュリアンの息子だったとしても、ゴールド家は無関係だ。お前に金をやる義務なんてない。帰れ」
ケヴィン「セシル、そんな言い方……」
ローズ「待って!いいです、お金はいらないです」
ローズ「ジュリアンって人の行方だけ教えてください」
セシル「どうして?」
ローズ「カイルは、病気なんです。もう長いことまともに食事をしていないし、睡眠も取っていない……」
ローズ「いろいろな病院に行ってみたけど、原因が分からなくて……もしかしたら、遺伝的な問題かもしれない」
セシル「ジュリアンに遺伝的な問題なんてあったか?」
リック「……病気ではありませんが、特殊な体質ではありました」
セシル「特殊な体質?」
ケヴィン「確かに。この年頃の子供にしては痩せているし、顔色も悪いな」
セシル「……」
セシル「リック、ジュリアンを呼べ。どうせどこにいるのか、検討はついているんだろう?」
リック「かしこまりました」
セシル「ローズ、その子供が本当にジュリアンの息子であるか、DNA鑑定させてもらう」
ローズ「おぉ……ドラマみたい」
セシル「何喜んでんだ、バカ」
セシル「ジュリアンが見つかったら連絡するから、とりあえず今日のところはお引き取り願おう」
ローズ「はぁ!?何それ」
ローズ「あのね……私がここに来るまで、どれだけ大変な思いをしたと思ってるの?」
セシル「……あ?」
ローズ「ようやくWindenburgの屋敷にたどり着いたと思ったら引っ越してるし、家の人に行き先を尋ねても教えてもらえない!ようやくこの屋敷を見つけ出したっていうのに、病気の子供を抱えてSan Myshunoまで戻れっていうの?あんた正気!?」
セシル「………………」
セシル「はぁ……ワイアット、部屋を用意しろ」
ワイアット「かしこまりました」
セシル「覚えておけ、ローズ・ピンク。その子供がジュリアンの子供じゃなかったら、ただじゃおかないからな」
ローズ「………………」
セシル「リック、あの女の身元を調べろ。それからなぜ大金を必要としているのか、その理由も調べておけ」
リック「かしこまりました」
セシル「あぁ、それから……」
セシル「お前達には、後で話がある。マリアにも伝えておけ。いいな?」
ワイアット「……かしこまりました」
リック「……かしこまりました」
ワイアット「まさか、ジュリアン様に子供がいたとは……」
リック「5年前といったら、ちょうど夜遊びがひどくなった時期か……」
リック「鑑定の結果次第では、俺達終わりだな」
リック「で、どっちがマリアに伝える?」
ワイアット「……」
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ジャンケンの結果、ワイアットが伝えることになりました。
やる気スイッチです。応援よろしくお願いしますm(__)m